第2回 ロイヤル・ブリタニアン銀蛇自警団 活動報告

ロイヤル・ブリタニアン銀蛇自警団 団員諸君!

先日のミッションでは私のたどたどしい指揮にもかかわらず、一致団結して調査、情報収集に奔走してくれた団員諸君にまずは心より御礼申し上げる。
今日は報告に入る前に、諸君にお断りしておかねばならないことがある。先日私がセオドアの墓を暴いたことについて数名の団員からその是非を問われた。私の指揮官としての資質に言及し、団員に進退を問うべきだとする者もいた。「過ちて改めざる是を過ちと謂う」となかなかに手厳しい。サー・ジョフリーから急を要する案件としてほとんど考える時間もなく、慌ただしく引き受けた銀蛇自警団の指揮官としての任務であるが、決していいかげんな気持ちでやっているわけではない。しかし、私の思慮が足りなかった点については率直にお詫びを申し上げたい。そして、責められるべきは指揮官である私であり、銀蛇自警団の団員諸君ではないことを付け加えておく。
- 棺おけを調査した際に、Guardianが現われたことから埋葬後に何者かがTheodoreの棺おけを調べられることを嫌い、罠をしかけていたということがわかります。(Eleria団員)
- お墓からモンスターが出てきました。誰かがセオドアが生きているのを隠しているからでしょう。(nyauan団員)

何者かが意図的に仕掛けていたことは確かであるが、他でもない、私自身への天からの戒めであったのかも知れない。すべては自分自身のよすがとして謙虚に受け止め、改めて上長に進退を問い、願わくばもうしばらく諸君とともに行方不明の団長の捜索に全力を上げたいと思う。長くなったが、これを持って私の今後の所信表明としたい。

では活動報告に移ろう。

今回回収レポート: 49冊

団員の入れ替えが若干あったものの、レポート提出数は前回より1冊増えて49冊であった。団長捜索の為にも更に多くの新規団員の加入が待たれる。

◆ 墓に隠された謎
さて、冒頭から墓について検証する流れだが、セオドアの墓碑について何名かの団員が非常に興味深い考察を寄せてくれているのでここで先にご紹介しておこう。
- May his soul and the souls of all the departed faithful by god's mercy rest in peace. 墓碑の全文を訳すと「神の加護によって、彼の魂と、全ての身まかりし信徒たちの魂とが、安らかな眠りにつきますように」となるらしい。(Kameriya団員)
- また、Theodoreの墓に書いてあった、“全ての旅立った魂”といった文言から、Elizabethは遺骨が複数人にわたることを知っていたと考えられる。従って、Elizabethは何らかの情報を知った上で、埋葬したことになる。(Hiroaki団員)

ここで我々はセオドアが命を狙われていたという事実から、肉親、あるいは近しい者がどのような行動を取り得るかということを考えてみよう。命を狙われている者が、これ以上危険な目に遭わないためには既に命を落としたように見せかけるのが一番確実だ。
- セオドアの育ての親に渡された遺骨と遺品は、CCと呼ばれる人の物だと思います。友人のセオドアから、夜も眠れないほど追い詰められているという話を聞いて、CCがセオドアを死んだことにしたんだと思います。表向き死んだことにすれば、もう追われることはなくなりますから。(Green Puffer団員)

そう考えるとエリザベスは20年前、セオドアを亡くなったことにするために、納得ずくで寄せ集めの遺骨を埋葬した可能性がある。しかし、一向に戻って来る様子のないセオドアの生死を問われると、どちらとも答えようがないと言うのが本当のところではないだろうか。複数人の骨については諸君の中でもエティンのものである等諸説あるようだが、現在、専門家による鑑定待ちだ。ウィスキーのびんとハイドアーマーについては持ち主と思しきCCがどのような意図を持って残したのか現時点でははっきりしない。ただ、言えることはこれらの物証から、この墓はセオドアの墓とは明言できないということと、
- モンスターの出現により、セオドアを追うことに危険が伴っているのはこれで明らかになった。(Mr.Carlos団員)

ということだ。
- 20年も前から服を脱ぎ捨てるという性癖を持っているらしい(kottan団員)

……もし、今回の調査で示唆されたように、団長がCCならば、であるが。

◆ 人物相関図の整理
- まったくわからない!!!(nebiros団員)
- 団長、いまどこにいますか?(nemu団員)
- におうわね・・・(Lio Leia団員)

謎が謎を呼ぶ展開だが、今回の調査の焦点は、セオドアの生死、セオドアが命を狙われていた理由、その2点に尽きるが、あえてもうひとつ付け加えるとしたら新たに我々の調査リスト入りしたCCなる人物であろう。 - 二人の仲については、ダスタードから帰還したCCが号泣していたという話から、非常に良い関係であったように見える。彼らは父親同士が親友でもあったようだ。(Sam団員)

まずはその点を念頭に置きながら、人物相関図の整理から始めよう。

chart

まず前回までの人物相関図に、CCのパズルピースを新たにはめ込んでみることにしよう。セオドアが“クラックス・アンセータの騎士”の創始者、ロード・ゼリバンの子息であることはお話しさせていただいたが、CCとセオドアは親友であったと同時に、父親同士も友人関係にあった。よって、この相関図に存在する友人関係を見てみるとサー・カビラスとアルムリック男爵、そして協力関係にあったロードゼリバンとAganar市長のものがある。しかし、ロード・ゼリバンはアルムリック男爵とも、“ムーンストーンのシーア”のメンバーとも友人として直接のつながりはない。ロード・ゼリバンと直接的なつながりがあったのは、この相関図を見る限り、唯一サー・カビラスだけだ。しかし、聖職者であるサー・カビラスに子どもはいない。しかし、いたと仮定したら?

chart_2

パズルピースはこのように当てはまらないだろうか。
CCは彼のイニシャルがそのまま愛称になったものである。サー・カビラスの“C”が彼の本名であると考えられないか?さらに、CCは何らかの事情があってその身分を明かせなかった。それは、他ならぬ彼の父親が聖職者であったからではないのか?
なお、諸君にお約束したCCの本名の調査であるが、我が校に残された名簿は『ちょっと忘れてしまった』かのようにその部分だけが巧妙に抜け落ちていた。どういうことなのか、ここでalianrhod団員のレポートをお読みいただきたい。

alianrhod

CCの本名については別の文献を当たることにしよう。
さて、ここで人物相関図についてはいったん頭の隅に置いておき、Hiroaki団員とEleria団員のレポートで当日の流れを振りかえっておこう。なお、Hiroaki団員が参考文献としてVSSエンサイクロペディアを上梓、進呈してくれたので、こちらも合せてEMリワードホールに展示しておく。団員諸君にはぜひ足を運んでいただき、一読の機会を設けていただくことをおすすめしたい。

Hiroaki

Eleria

◆ セオドア・ゼリバンの正体
- セオドアの愛称はテディ。(Kenneth団員)
- なんとなく、偽物に感じましたけれど…。その理由として、生まれが良い人の口調とはとても思えなかったんですよ。まあ、生まれが良くても口の悪い人はいると言えばいるようですけれど…。(匿名希望団員)
- 前回の調査で出会ったセオドアが本人であると仮定すれば、シリア嬢と同期生であるからには、セオドアがアンチエイジングの達人でもなければ年齢が合わない。シリア嬢は年齢を聞かれるのを快く思わない程度にはお年を召しているように思われるのだ。(Hayabusa団員)
- 色々な推理が成り立つが、今回の件はダスタードで行方不明になったセオドア自身、あるいは死んだセオドアを生きているかのように装っている何者かの意図が感じられる。(Namida団員)
- C.C.はエルフだったかと尋ねた団員もいたが、サーはベインとの戦闘で大怪我を負い、脳と内臓の一部と皮膚組織以外は作り物となったとも聞く。だとしたら、C.C.とは外見的な相違がある可能性もあるだろう。(Yappy団員)
- 前回のミッションで現われたのは、本物ではなく、何者かの手で作られた人工生命体だろうか。(Leaf団員)
- いや・・・、サー・ファントムと名前を変え時間を越えてよみがえったスーテックの奇跡ともいえるだろう。(Mareni団員)
- セオドアは俺だ…っ!(Love-chan団員)

私の年齢は諸説あるが、あまり気にしないでほしい。ただ、セオドアとCCとは同年代であることは間違いない。もう少し言うと、セオドアとCCは比較的童顔だったが、私はどちらかと言うと老け顔だ。では、まず最初に諸君が受けた印象通り、セオドアが“本人ではない”と仮定して話をすすめよう。
- 実はセオドアは本当に20数年前に殺されていて、彼の恨みを晴らさんとした何者かがセオドアのふりをして亡霊の噂をバラまき、犯人と思われる人物デスネルの精神的動揺を誘い、致命的なミスを犯すのを狙っているのではないか。(Hayabusa団員)

なるほど。高度な心理戦が繰り広げられているということか。デスネルは既に亡くなってはいるが、諸君も知っての通りデスネルはフェローシップとつながっていたのであり、黒幕はフェローシップであったことを考えれば、どこかで息を潜めている残党と、セオドアを生きていることにしたい者との間で今も熱き攻防戦が行われている可能性は十分にある。博識な銀蛇自警団団員諸君であるゆえ、改めて言うまでもないが、セオドアの命を狙っていたと思しきフェローシップとは、
- 教祖バトリンを中心とする宗教団体で、表向きはかの王の徳治政策を助ける活動をしていたらしい。その反面、裏ではガーディアンと繋がっており、ブリタニアの支配を目論む組織だったそうだ。(Lethe団員)

ということである。
次に、セオドアを“本人である”と仮定してみよう。
- 20年前の若かりし姿で現代のダスタに現われた事と、セオのお墓に団長の鎧が納められてた事を鑑みるに、両者は時空の壁を越えたと考えるとシックリ来ます。セオが行方不明になったのは現代に飛ばされたからで、団長は逆に時をさかのぼりジェロのアンセータについて調査をする上で戦士学校にCCという偽名を用い潜入した。で、我らに何らかのヒントを与えるべく所持品を棺に入れたのでは・・・?(pelu団員)
- 何かがおかしい、20年前訓練中にダスタードに行ったきり彼は行方不明になっている。まるで彼に会ったあの場面は20年前に彼が失踪した時の現場に居合わせたかのような感覚である。(Koumei団員)

ここ、ソーサリアでは何らかの時空の歪みが発生し、“rift”なる裂け目を産みだすことがあると言うことは私も聞き及んでいる。それが人為的なものであったのか、偶発的なものであったのかは定かではないが、その裂け目の中に二人が落ちた可能性はゼロではないだろう。Koumei団員の仮説に至っては、我々すらもその裂け目に迷い込む可能性があることを示唆している。
そしてセオドアこそ団長という大胆な仮説もあった。
- …酒とハイドアーマーが示すのは行方不明の団長。スーテックは戦場の死体から団長を作ったと言っていたが、もし彼独特のジョークではなく真実が含まれているとしたらセオドアは団長の中で生きてるって事だったりするのかと考えただけで背筋が凍ってしまった。(JUNK団員)
- どこで接点があったかは不明だが入れ替わることによって刺客の目を欺くことには成功した。例えそれが露見していても、銀蛇自警団の団長としての地位がある限りおいそれと手出しはできないという計算か。(ARBOL団員)

我々が見たのはセオドアとCCのハイブリッドだったのか……?はたまたセオドアの威を借る団長、いや、逆か?さらにARBOL団員は自らの独自調査の結果と言いながらも、どこかの街の首長がブラックロック採掘場を建設するための陳情を進めているという情報をキャッチした模様だ。ブラックロックは使い方さえ誤らなければ有用な資源ではあるが、その街の寄付金だけが他の街より抜きんで多額であり、“特定団体”の資金の流れが透けて見えると言う。彼がその街がどこであるのかを明かさないのは、彼は既にこの情報をキャッチしたことで身の危険を感じているのかも知れない。我々銀蛇自警団としては仲間の身辺警護も急務であろう。気を引き締めてかからなくてはならない。

話を戻そう。セオドアが“時空の壁を越え”あるいは“団長と入れ替わった”と仮定しよう。それは、デスネルやその背後のフェローシップに命を狙われ、身を隠さざるを得なくなった事情によるものだ。だとすれば一体どのような事情によって彼は命を狙われるに至ったのか。それは“見てはいけないものを見て”しまったからなのか?
- セオドアはフェローシップから勧誘を受けていたのではないのでしょうか?相当に腕の立つ男、カルト集団からは利用価値ありますからね。しかしそれを拒否したため、あの手この手で刺客を送られたのではないでしょうか?(Green Puffer団員)
- 例えば、ゼリバンの血筋のみが解ける封印がある、魔法の品がある、といった組織として脅威となる別の何かがあったのではなかろうか。(Eiku団員)
- 彼はダスタードの何処かから、アビスに繋がる何かを見つけていたのではないだろうか。前回の探索で、アビスにいるはずのスラッシャーオブベイルズの影がダスタードに現われたのも、何か関連があるのかもしれない。(nana団員)

いずれの線も濃厚である。次回、更なる調査が待たれる。
……ここまでレポートをまとめてARBOL団員のレポートをおもむろに閉じようとしたそのときである。足元に裏面に何事か走り書きされた一枚のチラシが落ちた。
- しーちゃんは実は「しーちゃん17+●●歳日記」で万単位のアクセスを誇る有名ブロガーである。(ARBOL団員)

彼のレポートの表題は「銀蛇妄想新聞」と言うらしい。しかし、命を狙われているからには何かの暗号である可能性もある。ぜひEMリワードホールで直接続きを読んで、判断していただきたい。

◆ セオドア・ゼリバンの行方
ここまでの話を統括すると、彼が本物かどうかについてはまだ調査を続行する必要があるものの、彼は生存しているということで諸君の意見は一致しているように思える。では、彼はどこへ行ったのか。彼の最後の足取りは、20年前と同じようにジェロームのピット、そしてダスタードで途切れている。
- デスネルに騙されてダスタードに最終試験が有ると思い向かったのかも?(Second wa-zu団員)

あるいはディミトリ先生がおっしゃっていた、めずらしいエッセンスやマジックの入手経路がダスタードにあったと仮定して、そのことを知っていた彼は、自らの意思でダスタードへ向かい、何らかの事件に巻き込まれたのだろうか?
しかし一方でまったく事件性はなかったとするこんな見方もある。
- 卒業前に彼が向かったのはダスタードだ。そこに、クラックス・アンセータの騎士となるための「勇者の盾」があることは、疎遠な父からでなくとも、デミトリ師などから聞き及んでいたと考えられる。そこから戻らなかったということは、通過儀礼にパスし、アビスに入植している騎士達のもと、つまりアビスへ向かったのではないだろうか。(Roland Rampant団員)
- 卒業パーティー恒例の一人一芸がどうしても嫌で逃げ出したとかいう線もありえなくはないだろうか。(Misto団員)

アビスへは現在であれば一部の特殊な方法を除き、アンダーワールドを経由するか、諸王の墓を経由する方法で行くことができる。しかし、これら以外にダスタードに第三の経路があったとは考えられないだろうか?そしてその経路から“スラッシャー・オブ・ベイルズの影”が侵入し、若かりし頃のセオドアが現れ、団長はアビスへ迷い込んだ可能性もある。次回の調査ではこの第三の経路について、もう少し詳しく調査してみたい。 - この『スラッシャーの影』に関しては先だって名もなきグレイゴブリンによるアビス開発の話が書かれた本を入手したが、あるいはアビス開発に関わった人物達の中にフェローシップ教団の息のかかった者達がいたのかもしれない。(Happy団員)

前回の調査でアリエル・ヘイブンの責任者であるデュガン長老は否定したが、その息のかかった者達こそ、アリエル・ヘイブンである可能性はやはり捨てきれない。
Happy団員は今回のレポートに加え、アラグナーによる「フェローシップ教団に関する手記」を寄贈してくれた。さらに、今後我々がスラッシャー・オブ・ベイルズとの関連性をもう少し調査しなくてはならないだろうとした上で、今後何らかのタイミングでスラッシャーおよびその真の力と対峙するときのための対策を伝授してくれた。ここに彼のレポート全文を掲載しておくのでぜひご一読願いたい。

Happy

諸君の中で点と点は一本の線に繋がりつつあるだろうか。
- 今回の任務でファントム元団長の影が見えてきたと思われる。(Christina団員)

そうであることを願おう。

◆ 番外編
堅苦しい話が続いたが、ここではkaro団員とEcailles団員、独自の世界を持つ2人のレポートをしばしお楽しみいただこう。息抜きになれば幸いだ。

karo

Ecailles

◆ 総括
いよいよまとめであるが、まずは本日のベストレポーターの発表である。
今回はあと一歩まとめに苦慮している様子のレポートも散見される一方、全体的なレベルは上がっており、今までになく個性的なレポートが出揃い、選出は難航を極めた。今回は思いきって14名をベストレポーターとして選出し、更に8名の団員のレポートを展示させていただくこととした。いずれも精鋭の団員諸氏のレポートである。もちろん、紙面の都合で割愛せざるを得なかった数多くの優れたレポートがまだまだあったことも付け加えておく。

ベストレポーター(アルファベット順)
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alianrhod団員
ARBOL団員
Chocolate団員
Christina団員
Eiku団員
Eleria団員
Happy団員
Hiroaki団員
Koumei団員
Misto団員
nana団員
pelu団員
Roland Rampant団員
ZagZag団員

展示レポート(アルファベット順)
--------------------------------
Green puffer団員
Hayabusa団員
Leaf団員
Mareni団員
Mr.Carlos団員
nemu団員
yappy団員
匿名希望団員

それぞれの団員が真摯な思いをぶつけたノートをめくっていると、銀蛇自警団の指揮官をずっと担って来たサー・ファントムの人柄もしのばれるようである。サー・ファントムは本当にCCなのだろうか?
銀蛇自警団の団員もベテランともなれば、今よりもずっと血気さかんな若かりし頃の私について、赤面ものの情報をどこからか収集し、呼吸するようなさりげなさでノートに埋め込んで来たりする。彼はねずみのシェリーにも、密かに別に用意したレポートによって、きっと私の情報は余すところなく伝えているのだろう。ほんの少しの疎外感と居心地の悪さを感じながら、所詮自分など臨時の指揮官ではないかと思い直す。気恥かしさから幾重にも厳重に封印したはずの青春時代の記憶を、思いがけず目の前に突きつけられながら、私はピットの中にたたずんだまま目を閉じた。
あれはいつのことだったろう、無遠慮な口笛に憮然として振りかえった私に、セオドアは悪びれた様子もなくこう言った。

「怒った顔もなかなかいい。」

その顔に拳をお見舞いしてやろうとしたその時、普段の優しい物腰からは想像もつかない素早さと力強さで、私の手首をつかんだのがCCだった。それが、私たち3人の出会いだった。もしセオドアが生きているとしたら?行方不明の団長がCCだとしたら?また再び、3人でここ、ジェロームの母校へ帰ってくることができるだろうか。
どれくらいの時間、私は立ち続けていたのだろう。ピットを囲む外壁の向こう側には夕日が落ち、既に夜のとばりが下り始めている。
ひょっとしたら、銀蛇自警団の団員よりも、誰よりも、セオドアと、そして団長との再会を待ち望んでいるのは、他ならぬ私自身であるのかも知れない。パンドラの箱に最後に残った“希望”。そんな古の物語へのオマージュ、ZagZag団員のレポートをもって本日の報告を終了させていただく。
それでは諸君! 次回のミッションでまた会おう!

ZagZag