トーテムの恵み

サージョフリーからの書簡をそっと鼻に押し当てると、その行為を見た者からどのような誤解を受けないとも限らないと気づいたブラックソーン王は、やや性急に紙を顔から離して難しい表情を作って見せた。その書簡を開封した直後から、王の書斎は甘く、香ばしい匂いで満ちていた。

“親愛なるブラックソーン陛下

早いもので私がイオドーンの地で任務に就きましてから3か月が経とうとしております。

ミュルミデックスの勢いは衰えることを知らず、駐留軍の兵力は疲弊しております。引き続きの物資、兵力の補充に一層のご配慮をいただけますよう、重ねてお願い申し上げます。

さて、本日は少々主旨の異なったお願いをすることをお許しください。先日ムーングロウより到着した資材の中に男が一人紛れ込んでいたことはすでにお知らせした通りです。ブリタニアへ帰国の便が出るまでキャンプにてやむなく保護しておりましたが、程なくしてこの奇異な男がイオドーンのシャーマンの秘術に魅せられ、弟子入りを志願するために荷物にもぐりこんだらしいということが明らかになりました。この者は我々の制止を振り切りイオドーンのジャングルへ入り込んではスカウトたちに瀕死の重傷を負わせ、夜毎怪しげな奇声を発しては目に見えない者と交信するといった迷惑行為を繰り返すようになったのです。

よもや帰国の便を待たず、強制送還の手続きを取ろうとしていたところ、男はすっかり意気消沈して臥せってしまいました。捨てておくつもりではおりましたが、そんな時たまたまキャンプ付近をシャーマンとおぼしき者が通りかかるではありませんか! あいにくラフキン教授は留守にしておりましたが、ままよと男の意向を身振り手振りをまじえて伝えてやったところ、シャーマンは熱いまなざしで私を見つめ、何やら儀式の準備を始めたのです!

軍籍にある者として任務遂行中に記憶を失くすなどあるまじきことであることは承知しております。しかし、それから先のことはよく覚えていないのです。何やら香ばしいチョコレートのような香りに酔ってしまったのでしょうか。気づけば私はシャーマン志願の男が晴れやかな顔でいそいそとブリタニア行きの馬車に乗り込む様子を見守っており、傍らにはいつの間にやらキャンプに戻っていたラフキン教授が立っておりました。

川を越えた馬車を豆粒ほどの大きさになるまで見送ると、ラフキン教授はニコニコと笑いながら私にシャーマンからの言伝を書いたメモを手渡したのです。

そなたの望みはよくわかった。
来るブリタニア時間の5月26日(木)22時、
首都ブリテインのムーンゲートにてその者を待つ。

~兄弟 Adrokより

陛下。非常事態下にこのようなお願いをすべきか迷いもありましたが、1人のブリタニアの民を守ることなく、100人のブリタニアの民をどうして救えましょうか。この男を守るために、市民の有志による護衛を募ってはいただけないでしょうか。

どうか良いお返事をお待ちしております。

~サージョフリー”

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pen and ink
日時: 5月26日(木)夜10時より開始
集合場所: トランメル/ブリテイン ムーンゲート前

当イベントはイオドーンにて行われます。ご参加に際し、Time of Legends拡張パックが必要です。
◆ チャットチャンネルTamchannelにお入りください。
◆ 激しい戦闘はありませんが、必要に応じて移動、防御可能な最低限の装備でお越しください。
◆ ロールプレイキャラクターの周囲は開けておいてくださいますよう、ご協力をお願い致します。
◆ 予期せぬ出来事が発生するかも知れません!貴重品はなるべく持ち込まないよう、お願いします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
  - イベント進行の妨害、かく乱行為。
  - EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さまのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!