べスパーの亡霊 ~The Ghost of Vesper

ブラックソーン王は報告書をまじまじと見つめてから、視線を戻して口を開いた。

「いやはや驚いたよ。」

王の第一声にいくらか頭部に白いものが混じりかけているものの、日焼けした精悍な体躯に磨き込まれた甲冑を着込んだロイヤルガードは紅潮した頬に少年のようなブルーの瞳をきらきらさせながら頷いた。

「Garok Al-Mat(ガーロク・アルマート)の遺書が見つかるとはね。」

サージョフリーはもう一度だけ深く頷くと、黄ばんだ羊皮紙を慎重に広げながら王の書斎の重厚なマホガニー製のデスクの上に身を乗り出した。

「こちらがその遺書になりますが、ただ残念なことに最後の成分表の部分に切り取られたような跡があるのです。」

「成分表?」

サージョフリーは王が並々ならぬ関心を示しているのを見て、自然と笑みがこぼれるのをこらえることができない様子で続けた。

「ええ、ええ、さようでございます。陛下は“アラナーの不可思議で驚くべきものたち”をお読みになったことがございましょう?」

「もちろんだよ。」

王は身を乗り出すロイヤルガードからやや身を引き気味に答えた。

「そこにGarok Al-Matとシルバーサーペントの毒についての記述がございます。メイジたちの夢の物質であると同時に若くして手を出せば人生を破滅へと追いやると言われたあの薬です。」

「なるほど。」

王は立ち上がりざまに続けた。

「それが、近頃べスパー界隈に蔓延している違法ドラッグではないかと。つまり、そういうことだね?」

サージョフリーはなおも熱っぽく訴えた。

「さようでございます。ようやく一連の難事件に一筋の光明を見た気分でございます。つきましてはロイヤルガードを総動員して成分表の捜索に当たりたく支援を……。」

言いかけたジョフリーに王はにこやかに答えた。

「いいだろう。“掃除人”を呼びなさい。」

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日時: 6月3日(土)夜10時より開始
集合場所:サーペンツホールドのカウンセラーギルド
(六分儀座標: 153o 11′S, 115o 44′E)
※当日はニジェルムEMホールより集合場所までゲートを設置します。

◆ 当イベントは銀蛇自警団のリバイバルかも知れません! が、レポートの提出は任意です。
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