【飛鳥・出雲・桜・倭国・瑞穂・北斗・大和シャード】3月のイベント予定

平素はEMプログラムへのご理解とご協力ありがとうございます。
3月のイベント予定をお知らせします。

3月7日(土)
・22:00~ 飛鳥シャード / ミニイベント
・22:00~ 瑞穂シャード / ミニイベント

3月8日(日)
・22:00~ 桜シャード / ミニイベント

3月15日 (日)
・22:00~ 北斗シャード / ミニイベント

3月19日(木)
・21:30~ 瑞穂・倭国シャード / イベント (未定)

3月21日(土)
・22:00~ 飛鳥シャード / イベント (未定)

3月22日(日)
・21:00~ 出雲・桜シャード / イベント (未定)

3月25日(水)
・22:00~ 大和シャード / イベント (未定)

3月26日(木)
・22:00~ 北斗シャード / イベント (未定)

3月29日(日)
・22:00~ 桜シャード評議会

3月31日(火)
・22:00~ 瑞穂シャード評議会

鬼の正体は?(イベント)

王室広報官のリシオです。

今回はゼントのお宿《みやび》の女将、ナナセさんとリクザエモンさんからの依頼となります。

ナナセさんの宿に自称女神の鬼がやってきたそうで

この鬼を元の姿に戻すお手伝いをお願いしたいそうです。


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◆開催日時:2月23日(月)21:30~  
◆集合場所:Britain広場

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注意事項:
◆ 予期せぬ出来事が発生するかも知れません!貴重品はなるべく持ち込まないよう、お願いします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
 - イベント進行の妨害、かく乱行為。
 - EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!

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プロローグ

 

ここはブリテインにある王立広報室。


王都でも珍しい
『出勤はしているが、仕事はしているか怪しい』ことで有名な部署である。

 

室長のネコマタコとリシオは
先月分の報告書を確認していた。

 

「室長、ビルさんの件ですけど、やはり上層部に報告した方がよくないですか?」


報告書に目を通しているように見えて
実は内側で占いの本を開いていた室長が
ゆっくり顔を上げる。


「そうだにゃ~。でもグリモンは今でも相談会を続けてるって話だし
深刻なことは起きてないかもにゃん」


そう言うと、すぐに視線を本へ戻し


「よし、キタコレ!」


室長の歓喜が室内に響いた。


「室長。語尾、忘れてます。それと報告書に何か?」


恋愛欄が二重丸。
しかも今年上半期最大のチャンスなんて言えない。


「いや、なんでもないにゃ~」


リシオは確信した。


(あれ、絶対違うものを見てるな)


小さくため息をつき
再び報告書へ視線を落とす。


報告にあった使徒セドラについて
その後、目撃情報はない。


他の報告は、ゼントエリアでの鬼の目撃程度。
セドラは、今も身を潜めているようだった。


そういえば、ビルは真実のクリスタル入手後
魔法の理解が飛躍的に向上。


正式に傭兵団の治癒師として採用されたらしい。


最近はミリョクとも話すようになったとか。
先日顔を出したときは、ずいぶん嬉しそうだった。


(青春だね~)リシオが心の中で呟いた、その時。


コンコン。


広報室の扉が開いた。


「ごめんください」


姿を現したのは
ゼントのお宿《みやび》の女将、ナナセだった。


すぐ後ろには、リクザエモンの姿も。


「女将さん、どうされました?おや、リクザエモンさんまで……」


やや困惑した様子のナナセは、静かに口を開く。


「うちに鬼がやってきたのです」


「鬼?」


「はい。……喋る鬼です」


一瞬、変身した冒険者か?
そう思ったが、リシオはすぐに表情を整える。


「詳しくお聞きします。こちらへどうぞ」


応接ブースへ二人を案内するリシオ。


その背後で
室長の耳が、ぴくりと動く。


占いの本をそっと閉じ
喫茶シャンピニョンで仕入れた茶葉入りの缶を見る。


(フフフ。どの茶葉が一番美味しいか試すチャンスにゃ)


不敵な笑みを浮かべつつ
室長の思惑は静かに動き出す。


ただしそれは
事件解決のためではない。


依頼者にこっそり試飲させ
反応を確認するためである。


猫舌の室長が思いついた究極のプランであった。

 

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ここは生を終えた者たちが集う、あっちの世界。


白い雲が地面代わりに広がるその上を
二柱の女神が並んで歩いていた。


「メネイエル、あんたドジなんだから気を付けなさいよね」


忠告するのは、神友のメヒルである。

 


「わかってる。雲が薄くなっているところがあるから注意でしょ」


メネイエルは感情のない声で淡々と答えた。


「その通り。いくら言っても何かしでかすのがあんたなんだから・・・」

 

メヒルは呆れ顔だ。
ドジなのに、よく神のひと柱になれたものだ。


最近、ところどころ雲が薄くなっている場所がある。


原因は調査中。
雲から落ちれば、そのまま下界へ。


普通なら問題はない。
戻ることもできる。


だが、何らかの理由で御魂が捕らわれたり
縛られたりすれば話は別。


滅多にないがヒトの体に入ってしまうことがる。
この場合、大抵は厄介なことになる。


だからこそ
雲から落ちないに越したことはないのだ。


「それより、お腹すいた。何か食べよう」


メネイエルの腹部から
『ぐう~』 間抜けな音が響いた。


「またなの?そういえば最近、下界から戻ってきた子たちが
新しい食べ物を再現したらしいわよ。行ってみる?」


「うん」


こっちの世界では、みんな御魂
光の玉のようなエネルギー体で存在している。


体はない。
だから本来、食べる必要もない。


ただ、楽しみとして
あえて人の姿をとり『食事』をする者は多い。


二柱の女神も同様であった。


食で最近話題になっているのは
ソーサリアのグッドイーツのスイーツだ。


パン屋なのにスイーツも美味しい人気店。


こっちの世界では製法や味も色合いも
正確にイメージできればそのまま具現化される。


曖昧な想像では
美味しいものは生まれない。


意外とシビアな仕組みなのだ。


ちなみに食べ物以外も
具体的にイメージすれば作れてしまう。


「メネイエル、あのお店ねって、あれ?」


返事がないので
振り向いてみると誰もいない。


嫌な予感がして、足元を見ると
雲が透け下界が見えていた。


「……まさか」


その向こう。
小さな光の点が、落ちていくのが見えた。


メヒルの顔色が変わる。


「メネイエ~ル!!」


最大音量で叫ぶ。
続けて思いのたけを叫ぶ。


「もし帰ってこれない時は、下界をしっかり楽しんできなよ!」


意識的な繋がりがあるので
伝わっているはずだが反応はない。


おそらく、落下中の衝撃で
それどころではないのだろう。


「本当にドジなんだから!」


ひとり呟くメヒル。


あのドジっ子は何かしらトラブルに巻き込まれる。
きっと予期せぬことが起こるに違いない。


メヒルは天を仰ぎ口を開く。


「創造主さま。どうかメネイエルが、たくましく成長して戻りますように」


祈りは、静かに空へ溶けていった。

 

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お宿《みやび》はゼントでも指折りの人気宿。


一階には居酒屋『さけさか』を併設し
朝から夜まで賑わいを絶やさない。


その女将、ナナセの一日は、店先の清掃から始まる。


「今日は霧が濃いわね。ちょっと不気味だわ」


昨日の快晴が嘘のように
世界は真っ白に包まれていた。


ここゼントは海辺の街。


気象条件次第で濃霧が発生することもあるが
今日の霧は異様だった。


視界はとても悪く
向かいの建物が、かろうじて輪郭を保っている程度。


(……何か出そうだねぇ)


そんな予感が、背筋をぞわりと撫でる。


ふと振り向いた瞬間、ナナセは固まった。


 「え、鬼?」


霧の向こうに立っていたのは、淡い緑色の鬼。
目が合った瞬間、鬼はすっと口を開いた。


「私は慈愛と灯火と忍耐の女神メネイエル」


「鬼がしゃべったわ……」


しかも女神と名乗った。


感情の無い声で話す自称女神に
ナナセの口はぽかんと開いたまま閉じない。


(落ち着けわたし)


深呼吸。


冒険者が変身している可能性だってある。
世の中、もっと変なのは山ほど見てきた。


そんな彼女の心情をよそに自称女神は話を続ける。


「こんな姿になったけど、私は慈愛と灯火と忍耐の女神メネイエル。
けっして、天然でポンコツの食いしん坊女神ではないよ」


神格に関わる重要事項なのだろう。
わざわざ二度、名乗った。
ついでに欠点もさらりと自己申告している。


意味深な自己紹介に
ナナセはふっと肩の力を抜いた。


「えっと。その女神様がなんの用なんだい?」


「元の姿に戻りたいの、何かいい案はない?」


自称女神の問いに疑いの眼差しを向けるナナセ。
本当に神なのか確かめる必要がある。


「あんたが本当に女神っていうなら、何か証拠を見せてちょうだい」


「いいよ」


頷いた瞬間。
メネイエルの頭上に、淡い光輪が浮かび上がった。


天使の輪にそっくりなそれは
ルーン文字に似た紋様が巡り幻想的な緑光を放つ。


見ているだけで、心が落ち着く。
鼻孔をくすぐる香りも、穏やかだ。


ふと手を見るナナセ。


「……あれ?」


腕の古傷が、光とともに消えていく。


数年前。


嵐の時に倒れてきた看板で
腕に深手を負ってしまったのだ。


その跡が、光を放ちながら消えてゆく。


(これは本物かも? でも……)


光輪から視線を少し下げると鬼の顔。
このギャップに思わずナナセは吹き出した。


「何かおかしい?」


無表情のメネイエルが問いかける。


「鬼の頭に輪があるのが滑稽だったのよ」


ナナセは判断する。
神かどうかはさておき、悪い存在ではない。


「輪っかは、神意を発動すると現れるの。
病も心も癒すよ。……ところでお腹減った」


メネイエルの腹部から
『ぐうぅぅ』 情けない音が聞こえる。


「あんたのことを信じるよ。
お礼に何か食べさせてあげるわ。中にお入り」


メネイエルは素直に頷くと店内へ。
来客まで時間はあるが、万一ということもある。


なるべく目立たないよう
屏風で仕切りをしている席に座らせた。


最近ホマレ島やゼント近郊で鬼の目撃情報がある。
目の前にいる鬼と同じ緑色。
メネイエルでほぼ確定である。


「ここなら、他のお客に見られないから」


「ありがとう」


それでも、念には念を。


冒険者が忘れていった装備品をかき集め
メネイエルの隣に置いた。


これなら見られたとしても
冒険者が変身していると思われるだろう。


落ち着いたところで、ナナセは厨房へ。
賄いを持ってきてテーブルに置く。


焼き魚を中心としたシンプルな定食だ。
ホマレ産の米に、自慢の合わせ味噌の汁。
これで立派な朝定食の出来上がりだ。


問題は箸が使えるかどうか。


「あなた、お箸は使えるのかしら?」


「うん。大丈夫。人だったころ使ったことある」


「そりゃよかったよ」


「いただきます」


メネイエルは箸を持つと
ナナセも驚く速さで定食を平らげる。


「ごはんおかわり。味噌汁も」


「はいはい。あんた凄い食欲だね」


さらにもう一度おかわり。
鬼のお腹は良い感じに膨らんでいた。


ナナセはふと疑問に思ったことを口にする。


「あなた、神様なのに食に執着があるのかい?」


メネイエルは静かに息を整えると
自身の過去生について語り始めた。

 




「少し長くなるよ」

 


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彼女は神だけあって、多くの人生を経験してきた。


多くの人が憧れるお姫さま。
科学文明の世界では学者やアイドル。
救国の女王に神秘の森の精霊さま。


しかし。


最も深く、最も鮮明に残っているのは
メネイエルという名の人生。


本来、神に名は無い。


精神はすべて繋がっている。
語らずとも、互いを理解できる。


それでも。


人間臭さを愛する者たちは、
もっとも印象に残った人生の名を使う。


メネイエルも。
神友のメヒルも。


「それで、その名を使っているのね」


「うん」


ナナセが静かに問う。


「どんな人生だったんだい?」


僅かな沈黙。


「波乱万丈。空腹との戦い」


その一言に、すべてが滲んでいた。


メネイエルが人として生きた世界は
争いが絶えなかった。


領土や資源の奪い合い
時にはメンツのために争う。


よくある話である。


生活基盤が破壊され、国は衰退。
そこに、気候変動が重なり大地が干からびる。


当然収穫は絶たれる。


そんな、争いと飢餓と貧困が
あたり前の世界でメネイエルは生まれた。


かつては古の帝国内の一領地。


帝国が内紛で崩壊した後に独立。
だが権力闘争の末に分裂してしまう。


首都の中央を流れる大河を互いの国境と定め
以後も争いは続いた。


それでも。


彼女が幼いころは休戦協定が機能し
まだ平穏な時代だったと言える。


だが、彼女が十歳の年。情勢が変わる。
休戦協定が破棄され、少ない資源を巡る争いが勃発。


その戦禍でメネイエルは両親を失った。
残されたのは六歳の弟と三歳の妹である。


「大変だったね」


ナナセの目が潤む。


「それで、どうしたの?」


メネイエルに続きを話すように促した。


不幸話が好きなのではなく
彼女の人となりを知りたいと思ったから。


メネイエルは、静かに答える。


「私が親代わりになった」


長女の使命なのか、悩むことなく決断をした。


代母メネイエルの最初の仕事は食料の入手だ。
だが、街は焼かれ干ばつで供給網も崩壊されている。


それでも、商人たちはどこからか食料を仕入れ
小規模だが市場を形成していた。


金さえあれば、なんとかなるわけだ。


メネイエルは手元にある僅かなお金で
各店を周り、最低限の食料を確保した。


生きてゆくために、職探しは必須だが
発育の悪い彼女に肉体労働は厳しい。


だが、幸いなことに魔法が使えた。
得意なのは治癒魔法。


レベルは初級だが、魔法使いに違いはない。
母がその血筋であったため、受け継いだのだろう。


有難い話だ。


この世界で、魔法使いは貴重な存在。
登録すれば国が彼女の生活を保障してくれる。


ただし、家族は対象外……。
国庫が破綻状態なので余裕がないのだ。


代母として、弟妹を養うためメネイエルは
無登録で治癒師を始める決断をした。


闇治癒師。


それは罪となるため大々的な宣伝はできない。


だが、口コミでは収入は増えず
手に入る食料も少ないままだ。


育ち盛りの弟妹に優先して食べさせた。
結果、メネイエルは痩せ細り栄養失調になる。


餓死寸前といっても過言ではなかった。


このままでは共倒れである。


そんな時、近くに治療院が開設された。
対岸から逃れてきた医者が開業したのだ。


彼の名はカイル。
魔法使いではない、普通の医師である。


安定した職を探していたメネイエルは
カイルに治癒魔法が使えることを伝えると
雇ってもらえることになった。


無登録であることも承知の上だ。


ここが転機となる。
メネイエルのジリ貧人生は、わずかに好転し始める。


だが問題も。


彼女は年齢の割りに小柄で、マナも少なく
治癒できる人数にも限りがあった。


原因は長年の飢餓による成長阻害。


そこで彼女はカイルに医学の基礎を学ぶ。


患部を特定することにより、マナを節約し
効率的に治癒できるよう特訓する。


二年後。
十二歳の年。


特訓の甲斐もあり
魔法の能力が飛躍的向上していた。


比例してマナの量も増えた。


彼女の魔法はとても精密で効率的
且つ、僅かなマナで治癒ができるほどに成長していた。


それは、一般的な治癒師よりも格段に能力が高かった。


「凄いじゃない」


「二年も頑張ったから当然」


少し誇らしげなメネイエル。


「それからどうなったんだい?」


メネイエルは言う。


「カイルが…、正体を明かした。諜報員だと」


「は?」


カイルは北岸の諜報員であった。
避難民を装い、南岸の内情を探っていたのだ。


なぜ明かしたのか?


それは、メネイエルの類まれなる魔法の能力にあった。


当初、このような予定は無かったのだが
彼女の将来性に希望を見出したのだ。


「君の力で、この愚かな争いを終わらせてほしい」


その言葉はメネイエルに深く刺さった。


弟妹も連れていくことを条件に話はまとまり
北岸へ渡る決断をしたのだ。


「北岸の国に行ってからはどうなったんだい?」


「カイルが紹介してくれた魔法使いに指導してもらって、争いを終結させた」


「あんたが?」


「うん」


一年後。
十三歳の年。


メネイエルは上級の治癒師になっていた。


干ばつが酷く、国境の川が干上がりかけたとき
両岸の国は存亡をかけ激しくぶつかった。


長年研究してきた兵器をすべて投入した総力戦。


既に荒廃していた街は完全な瓦礫と化し
このままでは双方とも全滅しかねない状況に。


混乱の中、メネイエルは最前戦で
治癒師として立っていた。


そして、最後の戦闘が行われる寸前。


長年の戦いに嫌気がさしていたメネイエルは
天を仰ぎ「くそったれな世界に癒しを」と強く祈り魔法を放った。


治癒でも回復でもない
この世界に存在しない祈りの魔法。


彼女自身も無意味なことをしたと思った瞬間
マナが大量に吸い取られる感覚に陥った。


同時に天空が淡い緑色に変わり
幻想的な光が降り注ぎ始める。


その光は人々の心を癒してゆく。


落ち着いた兵士たちは動きを止め
負傷した者たちの傷が癒えて消える。


やがて天空の異変に
気付いた人たちは祈り始める。


その様子を視認したメネイエルは
自信の役割を深く認識し、カイルの言葉を思い出す。


「君の力で、この愚かな争いを終わらせてほしい」


これは最後のチャンスだ。
メネイエルは力を振り絞り、魔法を放ち続けた。


「慈愛をもって、他者をいつくしみ」


「灯火の光をもって、正しき道を示し」


「忍耐をもって苦難を乗り越え共に進む」


頭に浮かんだ言葉を次々と口にする。


「世界の人たちよ、互いを許し、他者に寛容であれ」


すると、不思議なことに
人々の想いがメネイエルの頭に入ってきた。


後日判明したことだが、他の人たちも
同様だったそうだ。


それはまるで、全ての人たちが
繋がったような不思議な感覚。


メネイエルが口にした言葉も
多くの人たちにも伝わっていた。


ややあって、大陸全体から天空の緑光が
確認できるようになった頃、メネイエルは倒れた。


生命力を使い切ったのだ。


同時に天空はいつもの青さを取り戻す。


「メネイエル!」


近くにいたカイルが彼女の元へと駆け寄る。


「よくやった。しっかりしろ!意識を保て」


既に虫の息。


顔は青白く、瞳孔も開きかけている。
メネイエルは餓死しかけたときを思い出す。


カイルが呼びかける中、僅かに彼女の口をひらいた。


「お腹減った……」


彼女の腹部から
『ぐうぅぅ』 情けない音が聞こえる。


メネイエル、最後の言葉であった。


彼女の死から数時間後、停戦が成立。


後日、分裂していた国は一つになり
王政は廃止され、共和制に移行となった。


「あんた、やりきったんだね!」


ナナセはメネイエルの肩をポンポンと叩き喜んだ。


「その後、世界はどうなったんだい?」

 

 

「落ち着いた。そして私の像があちこちできた。とても恥ずかしい」


メネイエルの祈りの魔法は、人々の心を繋げ
想いを共有することができた。


その結果、大陸内の争いは終結したのだ。


小さい争いは今でもあるが
概ね平和な状態が続いているらしい。


不思議なことに
枯れた大地も蘇りつつあるそうだ。


世界で初めて祈りの魔法を発動さえたメネイエル。


命と引き換えに争いを終わらせた功績を称えられ
メネイエルは聖女と認定された。


大陸の各地に聖女メネイエルの像ができているらしい。


一連のできごとは「メネイエルの奇跡」として
彼女の死から100年が経過した今でも語り継がれている。


「最後の言葉があんたらしいね」


「すごくお腹が減ってた。あの時」


「今夜はうちに泊まっていきな。
晩ご飯を食べた後は風呂にゆっくり入るといい」


「ありがとう」


「明日はリクザエモン爺さんに解決方法を聞きに行こう」


「わかった」

 

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「久しぶりのお風呂は格別」


湯気の向こうで、小さく呟く。


ここは《お宿みやび》の湯殿。
湯に身を沈め、メネイエルは静かに目を閉じた。


あっちの世界にも風呂はある。


重みのある身体。
水の温もり。
皮膚を撫でる感触。


それらすべてが
下界の方が遥かに心地よい。


湯面に映る夜空をぼんやりと眺めながら
神友のメヒルを想う。


そして。


ここ数日の出来事を、ひとつずつ辿った。


(落ちてきた時は本当に焦った)


久しぶりの下界。


しかしここは、
働かざる者は生きられない厳しい世界だった。


人として生きた過去
飢えに苦しみ餓死しかけた記憶が胸をよぎる。


今の彼女にとって
ここは決して安らぎの地ではない。


どうすべきか思案していたその時
ふわりと甘く優しい香りが漂ってきた。


匂いに導かれるように歩みを進めると
そこにはお地蔵さまと供え物があった。


メネイエルの翡翠の双眸が輝きを帯びる。


「これはとても美味しそう。いただきます」


空腹には勝てず
罰当たりだと思いつつも手を伸ばしてしまう。


口に入れた瞬間、思わず息を呑んだ。


甘さ、香り、食感
すべてがあっちの世界よりも鮮烈であった。


そこでメネイエルは気づく。


「あれ、体がある。なんで?」


頬をつねってみると「痛い」


神族は下界に降りた際、肉体を持つか選択できる。
その記憶が蘇る。


メネイエルは無意識に身体を選んでいたらしい。


「久しぶりに、ちゃんと食べれる」


そう思った瞬間、喜びが胸に広がった。
しかしすぐに現実が追いつく。
生きるためには働かなければならない。


気持ちは一転して沈む。
相場の乱高下のような変動である。


(おうちに帰ろう。働くよりましだ)


そう決めて戻ろうとするが、何も起こらない。
その時、脳裏にメヒルの言葉が蘇る。


「もし帰ってこれない時は、下界をしっかり楽しんできなよ!」


これは何かしらアクシデントに
巻き込まれたのではないだろうか。


そう考えたメネイエルは、生きるために
食料と仕事が必要だと理解する。


そしてその時、こちらへ向かってくる人影に気づいた。


男は近づくなり突然叫んだ。


「お、鬼だ!!!」


鬼とは危険な魔物のはずだ。

 


「え!? 鬼!? どこ!?」


メネイエルが思わず叫び返す。


「鬼がしゃべった!ひぇえええええー!喰われる」


男はそのまま気絶して倒れ込んだ。


メネイエルは鬼を警戒しながら男を木陰へ運び
冷えないように大きな葉を掛ける。


その時、何気なく自分の腕を見て驚いた。


人の腕ではない。
太く、獣のようで、緑色に変わっている。
水たまりを覗くと、そこには鬼の姿が映っていた。


「鬼になってる!」


思わず声を上げた直後
どこからか小さな声が聞こえた。


「すぐ戻るじゃろう」振り向いても誰もいない。
お地蔵さまだけが静かに立っている。


目覚めた男に見られるのを避けるため
メネイエルは茂みに隠れて元の姿に戻るのを待った。


しかし、夜になっても鬼のまま。
あの声も聞こえない。


やがて空腹が再び訪れ
彼女は解決策を求めて動き出した。


「本当に、とんでもない数日だった」


湯から上がり、静かに息を吐く。
やがて彼女は久しぶりの布団に身を沈めた。


柔らかく、温かい。まどろみの中、夢を見る。
そこには神友メヒルの姿。そして激しく叱られる自分。


「ごめん。メヒル」といって目が覚めた。


どうやら明晰夢だったらしい。


翌日。


メネイエルはリクザエモンを紹介され
賢人たちが集う屋台へと向かうことになる。

 

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夕刻になると提灯の灯りがともり
まるでそれを合図にするかのように
どこからともなく客たちが集まってくる。


「リクザエモンさんいらっしゃい」


「よう!ジジイ、まだ生きてたか」


店主であるオークの吉田が
穏やかに迎えれば、間髪入れず
赤髪のドラ子が辛辣な言葉を放つ。


ここは、偉大なる創造主が
種族も立場も越えた者たちの
交流の場として創られた森の賢者亭。


「こりゃ!年寄りはもっと大切に扱わんか!」


ドラ子を睨みつけるリクザエモンだが
それは本気の怒りではなく
もはや恒例の挨拶のようなものだった。


そんなやり取りを横目に
青毛が特徴のアズーロが
後ろに控える鬼へ視線を向ける。


「リク爺。元気そうですわね。
後ろのにいらっしゃるのは、鬼の形相になった奥様ですか?」


その一言で場の視線が一斉に集まる。


今夜の顔ぶれは
ドラ子とアズーロの龍族二名に麹の妖精
大天使レミエル、占い師ハテナとその弟子でブラッドワームのナーマ。


そしてリクザエモンと、メネイエルが加わり
さらに、姿を隠した何者かの気配もあった。


「ばっかもん!サチさんは、こんな形相にならんわ!」


「まぁ、キレやすいお年寄りは嫌われますよ?」


小悪魔のように微笑むレミエルに
リクザエモンが「堕天使め」と言い返すと
すかさず「大天使です」と訂正が入る。


やがてリクザエモンが咳払いをひとつ。


「こちらは女神メネイエル様じゃ。この姿のことで相談に来た」


前に出たメネイエルは
鬼ゆえに表情は読みにくいが、
どこか緊張している様子で口を開く。


「わ、わたしは慈愛と灯火と忍耐の女神メネイエル。
いろいろあって、こんな姿になったの。
元の姿に戻りたい・・・・・・。それと、お腹減った」


場の緊張を破るように「ぐぅ~」と腹の音が響いた。


メネイエルは会話が不得手なので
代わりに事情をリクザエモンが話した。


彼が説明を終えたその時
ハテナが静かに口を挟む。


「ところで、後ろに石像が隠れているのだけど」


パチン、と指が鳴る。
途端に石像が姿を現した。


「お地蔵様!」


反応したのはメネイエルだ。
石像は口を動かさぬまま、念話で語り始める。


「わしゃ、ホマレの街道で旅の安全を司る地蔵じゃ」


お地蔵さまは話を続けた。


メネイエルがお供え物を食べたので
ちょっとした罰として鬼の姿にしたらしい。


「ごめんなさい。お腹減ってたの」


メネイエルはお地蔵さまに謝罪した。


「まさか女神様とは思わんかったのじゃ。
戻そうとしたが、うまくいかんでな。こちらこそすまぬ……」


その後、女神様に声をかけずらくなり
姿を隠したまま、様子を見ていたそうだ。


場が一瞬、静まり返る。


「しかし、よくわしを見破ったのう」


「こう見えて、凄腕の占い師ですから」


しれっと答えるハテナに、レミエルがにやりとする。


「その正体は異界からやって来た邪と闇の神ですけどね」


「存在を消し去るわよ」


「冗談です」


軽口を交わす二人は、どうやら仲が良いらしい。

そこへドラ子が「パン」と手を打つ。


「よし、仕切り直しだ!吉田、ジジイと鬼と石像に酒と飯だ!
せっかくだ、レミエルの秘蔵酒を出せ!」


「レミさん、出しちゃていいかい?」 


吉田は確認のためレミエルを見る。


「ダメよ。あれは私専用」


酒造りが趣味の女神が作った渾身の酒『女鹿吟醸』


だが、皆の視線に根負けしたのか、やがて小さく息をついた。

 

「……仕方ないわね。吉田さん、配って」


「はいよ~」


吉田は『女鹿吟醸』を升に注ぎ皆に配った。


「お地蔵さまはどうやって呑むので?」


「ワシの頭上に置いておくれ。しかし、旨そうな酒じゃのぉ」


吉田はそっとお地蔵様の頭上に升を置いた。


升に注がれた酒が
回ったのを確認したドラ子は音頭をとる。


「厄介ごとを持ち込んだジジイと新たな巡りあわせに、かんぱ~い」


乾杯の声が上がる。


ある者は軽くひと口
ある者は一気に飲み干す。


貴重な酒が皆の喉を潤す。


メネイエルはひと口で赤鬼となり
「ヒック」としゃっくりを始めた。


どうやら酒に弱いようだ。


やがて話は本題へ戻る。


「さて」


ハテナが声を上げる。


「そこの鬼っ子だけど、私がいた世界では見たことがないわね。
どんな神格なのか確認をしたのだけど」


「私もみたことない女神さんよ」


ハテナやレミエルも
メネイエルのことは知らないらしい。


「能力を見てみたいナマ~」

 


「わかった。ヒック」


ナーマの言葉に
メネイエルは神意を発動させる。


頭上に放射状の光輪が現れ
幻想的な淡い緑の光が放たれる


「きれいナマ~」


思わずナーマが口にする。


そして光の効果はすぐに現れる。


「お!古傷が消えたぞ。すごいぞ」


「アズーロにやられた、あたしの傷も消えた!」


古傷が消え、痕すら残らない。
吉田とドラ子が驚きの声を上げる。


「癒されるなま~」


ナーマはブラッドワームの姿に戻り
魂が抜かれたかのごとくダレる。


レミエルは好奇心に満ちた顔つきで
光輪に近寄り、じっくりと観察する。


自身の光輪にはないルーン文字に似た紋様を
読み取っているようである。


「これは本物だわ」 と断言し
ハテナの頭上を見る。


「あなたの光輪と比較したいわ。大きさとか輝きとか!」


ハテナは小さくため息をつき
億劫そうに話す。


「私は占い師だなんだから光輪なんて出ないわ」


「ボイド色の輪が出ると思うの。そこに浮かぶ紋様を見てみたいの」


レミエルは花が開いたような
表情でハテナを見つめる。


「あなたの光輪を引き剥がして、部屋の照明にしようかしら」


「ケチ…」


レミエルは不服そうであった。


「盛り上がっているところすまないが、
元の姿に戻してやりたいんじゃ。誰か妙案はないかのう?」


リクザエモンが言うと場が静まり返った。


術をかけたお地蔵さまも、お手上げというから仕方ない。


「この世界にエリクサーはあるのかしら」


ふと思い出したかのようにレミエルが口にする。


「聞いたこと無いのぉ」


リクザエモンは記憶を探るが
思い当たらなかったようだ。


他の客達も同様であった。


レミエルは話を続ける。


「私が移動できる世界に存在していたのよ。なんでも治しちゃう万能薬」


レミエルが取りに行けば?
誰かがそう言う。
もっともな疑問だ。


しかしレミエルは首を横に振った。


「制約があって、好き勝手に物を持ってこれないの」


軽く言っているが
レミエルにしては珍しく、目は真剣であった。


その沈黙を破ったのは
今まで黙っていた麹の妖精だ。


「ボクなら手伝えるかも」


皆の視線が集まる。


「ほんとう?」


「大丈夫だよメネイエル」


麹の妖精は小さく頷く。


彼女はダンジョンの専門家で
リワードに詳しい。


「レミエルが知っている世界の座標をルーンに刻むんだ。
そして特殊なゲートを使って移動するんだ」


「なるほどのぉ」


リクザエモンが顎を撫でる。
妖精は説明を続ける。


「ただし、座標を少しでも間違えたら
時空の狭間を永遠に漂うことになるけどね」


そして妖精は、もう一つの条件を告げる。


「時空の台座が必要になるよ」


「それは何?どこにある?ヒック」


酒が回りつつある鬼の女神に

妖精は指を立てて説明する。


「ルーンを固定するための基点。言わば世界を繋ぐ杭みたいなもの。
場所はもちろんダンジョンさ」


「つまり」


リクザエモンが立ち上がった。


「まず台座を確保。その後、ゲートを開きエリクサーを確保する。
座標を間違えれば全員迷子というわけじゃな」


「爺さん、その通りだ」


麹の妖精がにやりと笑う。
役割は自然と決まっていく。


「承知した。わしとナナセ殿で広報官室向かい冒険者を集める」


「わかった。僕はレミエルとルーンを刻むよ」


麹の妖精が言う。
ハテナは腕を組んで思案顔に。


「これで姿は戻るでしょうけど、あっちの世界に帰れるかは別問題ね」


「そうだわ。鬼になる前に、既に帰れなくなっていたようですもんね」


レミエルが冷静に指摘する。
その言葉にメネイエルは頷き、心が落ち込む。


ここでメヒルの言葉が再び脳裏に浮かぶ。


「もし帰ってこれない時は、下界をしっかり楽しんできなよ!」


(帰れなくても、この人達となら楽しくやっていけそう)


そう思った瞬間
香ばしい匂いとともにドラ子が発言する。


「小難しい話はあとにしてさ

美味しそうな焼きそばができあがりそうだぜ」


「ドラ子さんが全部食べたらダメですわよ」


「うるせーアズーロ」


ちょうどその時。


「焼きそばお待たせ!軟骨のから揚げももうすぐだよ」


吉田が大皿を置いた。
香ばしい匂いが広がる。


ひとまず、ややこしい話は後回し。
メネイエルは箸を手に取り、少しだけ微笑んだ。
問題は山積みだが、ここには仲間がいる。


こうして、森の賢者亭の夜は更けてゆく。


※終了後、イベント当日のセリフを掲載しますので、全体のストーリーをお楽しみいただけます。

 

★イベント当日のセリフ

●スタート:ブリテイン広場

※ナナセ・メネイエル 同時に登場
※建物内から出てくる感じ

(ナナセ)
! みなさん、初めまして
! 私はゼントのお宿みやびで女将をしているナナセと申します
! お集まりくださりありがとうございます
! 本日の依頼は、エリクサー探しのお手伝いです
! 隣にいる鬼、メネイエルちゃんは実は女神さまでして……

(メネイエル)
! わ、私は慈愛と灯火と忍耐の女神メネイエル
! 訳あって鬼の姿になってしまったの
! 元の姿に戻りたい

(ナナセ)
! この女神さま、話すのが苦手でして
! ドジっ子で、食いしん坊で、ひきこもりで、あがり症
! 変わりに私が経緯を説明します

(メネイエル)
! 説明お願い

(ナナセ)
! メネイエルちゃんはドジっ子らしくて
! あっちの世界で、地面に相当する雲から
! 下界に落ちてしまったのです
! 事前に神友のメヒルさまから注意されていたのに
! 雲が薄くなっているところから見事に落下

(メネイエル)
! 面目ない……

(ナナセ)
! そして落下した場所はホマレの街道沿い
! 旅の安全祈願のために建立されたお地蔵様の近くでした
! 食いしん坊のメネイエルちゃんは
! お腹が減ったので、お供え物を食べてしまいます

(メネイエル)
! 恥かしい……

(ナナセ)
! お地蔵様は中に御霊が宿っており
! お供え物を食べてしまったメネイエルちゃんに
! ちょっとしたお仕置を思いつきます
! 彼女は鬼の姿になってしまいます

(メネイエル)
! あれは……

(ナナセ)
! お地蔵様は数分で元に戻るように術をかけたのです
! ところが予想外だったのは
! メネイエルちゃんが神族であったこと
! 人に対する術であったため、不具合が発生したので
! 結果的に元の姿に戻れなくなります

(メネイエル)
! 泣きそうだった……

(ナナセ)
! 私は長老のリクザエモンさんに、このことを相談しました
! 彼は、メネイエルちゃんを連れて
! 物知りな人たちが集まるという屋台に連れて行ったのです

(メネイエル)
! 屋台の焼きそば美味しかった……

(ナナセ)
! 屋台に来ていた、麹の妖精さんと、大天使レミエル様のおかげで
! エリクサーという万能薬があることが判明
! ただ、この世界には無い代物なので
! 少し手間をかけて取りに行く必要があるのです

(メネイエル)
! ミスすると、永遠に時空の狭間を漂うらしい……

(ナナセ)
! 本日の流れとしては
! まず時空を超えるための台座を探しに行きます
! そこに麹の妖精とレミエル様が作った
! 特殊なルーンをセットしてゲートを開きます
! ゲートの先は、エリクサーを守る番人がいるそうなので
! その先は交渉次第になるようです

(メネイエル)
! みんなで力を合わせる!

(ナナセ)
! 今日のアテンドはメネイエルちゃんがします
! 私は宿の仕事がありますからね

(メネイエル)
! みなさん、宜しくお願い
! 移動前にチャットに入る

! Yamato EM Event

, 本日は宜しくなのです

! ゲート出すから入る

(ナナセ)
! みなさん、メネイエルちゃんをお願いしますね
! いってらっしゃい

 

●エリア1~2
(メネイエル)
, 祭壇が見つかるまで奥に進む
, 何かあればチャット使う
, 気をつけて進もう

, 先に進めそう
, 台座発見したから奥まで来てね

・祭壇付近

(メネイエル)
! みんな揃った?
! これが台座
! ここにルーンをセットするとゲート現る
! 時空の狭間に飛ばされないように祈ろう
! 飛んじゃったら、コールしても無駄なので諦める

, ゲート出たから慎重に移動しよう

 

●エリア3

(メネイエル)
! やばそうな木がいるけど話すね
! 私は慈愛と灯火と忍耐の女神メネイエル
! エリクサーを探しに来た

(キーパー)
! 我はエリクサーの番人である
! 鬼風情が何を言っている
! エリクサーは選ばれし者にしか授けん

(メネイエル)
! どうやったら選ばれる?

(キーパー)
! 勇者を倒した魔王候補に授けるものだ
! エリクサーで傷をいやし
! 体力を全快し、パワーアップして正式な魔王になる
! これは神聖なる儀式の一環だ

(メネイエル)
! なるほど
! 私は勇者を倒した!
! エリクサーちょうだい

(キーパー)
! では、証拠となる勇者の骸を見せてもらおう

(メネイエル)
! 骸がいるの?
! どうしよう

※冒険者の方を見る

! 誰か骸になる!

※誰かを引っ張る

! これが勇者の骸
! 立派な証拠

(キーパー)
! 動いているではないか
! どこが骸なのだ

(メネイエル)
! 私は優秀な死霊使い
! これは私が操っている
! しかも対話可能

! 私の手下よ
! 自分は倒された勇者だと言う

※冒険者が話す

! ほら、ちゃんと話した
! 立派な証拠

(キーパー)
! うーむ

! どみても動物ではないか

! しかも貴様、先ほど女神と名乗っていたよな

(メネイエル)
! それは聞き間違い
! 私は世界的な鬼の死霊使いメネイエル
! 勇者を倒し、あらたな魔王になる者
! 後ろにいるのは、私が屠った冒険者たち
! 邪悪な術で、全て操っている
! 私は凄い。えっへん

(キーパー)
! いまいち信用できぬ
! 我と戦い勝てたなら認めてやろう

(メネイエル)
! それは面倒そう
! でも望むところ

(キーパー)
! 広いところへ移動するとしよう
! ここのセットが壊れても困る

※キーパーはBossゲートを置く

(メネイエル)
! みんな移動する

●ボス戦闘

(メネイエル)
, そろそろキーパーがやって来そう

(キーパー)
, お前らどう見ても生きてるだろ
, 騙しやがって、許さんぞ!

(メネイエル)
, バレた

※戦闘終了後

(メネイエル)
, みんな無事?
, おかげでエリクサーを入手した
, 元の世界に戻る

 

●ブリテイン広場

(メネイエル)
! ナナセ!無事に元の姿に戻れた
! これもみんなのおかげ

(ナナセ)
! メネイエルちゃん、それが本来の姿なのね

(メネイエル)
! 微妙に違うけど、ほぼ正解
! たぶん落ちたとき、
! 元の姿に一番近いのに勝手になるみたい
! あるいみ便利

(ナナセ)
! よくわからないけど、よかったわね

! みなさん、本当にありがとございました
! 鬼ではないことが、はっきりしたのでひと安心です

(メネイエル)
! ありがとう。みんな大好き
! ところで、お腹減ってきた……

(ナナセ)
! リクザエモンさんに報告してから宿に戻りましょう
! あっちの世界に帰る方法が判明するまで
! うちの宿と森の屋台でみっちり働いてもらいますからね

(メネイエル)
! 働いたら負け
! でも仕方ない

(ナナセ)
! それでは、私たちはこれで失礼します
! ゼントに観光の際は、是非みやびにお泊りくださいね
! さようなら

(メネイエル)
! ばいばい

END

【飛鳥・出雲・桜・倭国・瑞穂・北斗・大和シャード】2月のイベント予定

平素はEMプログラムへのご理解とご協力ありがとうございます。
2月のイベント予定をお知らせします。

2月7日(土)
・22:00~ 飛鳥シャード / イベント

2月11日(水/祝)
・22:00~ 桜シャード / ミニイベント

2月14日(土)
・22:00~ 北斗シャード / ミニイベント

2月15日(日)
・21:00~ 出雲・桜シャード / イベント (未定)

2月21日(土)
・21:30~ 瑞穂・倭国シャード / イベント (未定)
・22:00~ 飛鳥シャード / ミニイベント (未定)

2月22日(日)
・22:00~ 桜シャード評議会
・22:00~ 瑞穂シャード評議会

2月23日(月/祝)
・21:30~ 北斗・大和シャード / イベント (未定)(仮日程)

2月28日(土)
・22:00~ 瑞穂シャード / ミニイベント

ビルの目標と真実のクリスタル(イベント)

王室広報官のリシオです。

今年最初の依頼は、ジェロームの傭兵団で

治癒師見習いをされているビルさんからの依頼です。

 


ビルさんは治癒魔法の勉強をしており

古代の治癒魔法についても興味があるそうです。

子供の頃に、魔女グリゼルダに基礎は教わっているようで

しっかりとした理論もお持ちです。


ライキュームに所蔵されている、古代の魔法については、難読なものが多く理解するのも一苦労。中には意図的にミスリードするように記されているものもあります。

そんな時、ビルさんは真実の意味を読み解くことができるクリスタルの存在を知ったそうです。


真実のクリスタル


それを通せば、本当に必要な文章だけが分かる優れもののようです。

ビルさんは、場所の特定に苦労したそうですが、割り出しに成功。

ところが向かった先には多くのモンスターがいて

探すことが出来なかったそうです。

そこで今回冒険者の皆さまにお手伝いの依頼を出すことになりました。

 

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◆開催日時:1月30日(金)22:00~  
◆集合場所:Britain広場

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注意事項:
◆ 予期せぬ出来事が発生するかも知れません!貴重品はなるべく持ち込まないよう、お願いします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
 - イベント進行の妨害、かく乱行為。
 - EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!

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プロローグ

 

今日は珍しく三人がそろっていた。


ブリテイン王立広報室、王都でも珍しい
「勤務実績が空気みたいに薄い」部署である。


年明け一発目。


室長ネコマタコは仕事始めの挨拶を
なぜか、すでに出来上がった状態で始めようとしていた。


「こほん。え~……本日は仕事始めにゃ!」


片手には、なぜか大吟醸で満たされたグラス。


「みんなに今年の抱負を発表してもらおうと思うにゃん!」


初出勤は年に一度の特別日。
職場での飲酒が許される神がかった日。


室長はレミエルから貰った大吟醸酒
満たされたグラスを片手に饒舌に挨拶を始めた。


一方でマーキュリの前には、
どこからか仕入れたユーワイン。


リシオの前には健全すぎるほど
健全なリンゴジュース。


そう。実はリシオはアルコールに弱いのだ。


「まずは、みゃーから!」


室長は胸を張り、
やけに良い笑顔で宣言する。


「今年はイケメンを見つけて!寿退官するにゃ!!」


近所迷惑も気にせず大声で叫ぶ室長。


ちなみに昨年も、その前の年も
その前々年も同じことを言っている。


「頑張れよ、室長!」


軽く拳を突き上げたのは、
ミズホ帰りの男、マーキュリだった。


「ありがとうにゃ!次はマーキュリ!」


「俺は昨年発見できなかった新種のクリドラを見つけることだ!
 あと、ワコクの民も鍛えようと思ってる」


「……ワコク?」


聞き慣れない単語に、リシオは思わず眉を寄せた。


「先輩。ワコクって、破片のことですか?」

 


「リシオ。よく知ってるな」


気を良くしたマーキュリは、リシオと肩を組む。
そのまま勢いで語りだした。


「いいか、ワコクってのはな……」


マーキュリの長話は、
鉱山事故よりも避けるべき災害である。


そして案の定、話は長い。
長すぎる。


要点だけかいつまむと、
ワコクはミズホに負けないくらい伸びしろがある


モンデインの映像で
倒れた彼の目の前に転がっている破片がワコク


その影響か、ワコクには
モンデイン信奉者が一定数いるらしい


……らしい、というだけで、
リシオの理解はまだ追いついていない。


「リシオ!マーキュリへの質問は気をつけるにゃ!」


室長が割り込む。


「無駄に長い!!次は君だ!!! *ヒック*」


室長はリシオをビシッと指さした。
その指先がブレているのは、アルコールのせいだ。


「室長、飲みすぎですよ。大吟醸の空瓶、並べすぎです」


「気にすんなリシオにゃん!*ヒック*」


泥酔一歩手前。
というか、もう片足は浸かっている。


リシオは深くため息をついてから
まっすぐに背筋を伸ばした。


「今年も広報官として、困っている方を全力でサポートする所存です!」


「真面目かー。つまらんにゃ~」


「リシオ。今度ミズホに連れてってやるよ」


マーキュリは妙に楽しそうに笑う。


「あれを体験したら、お前が同じこと言えるかどうか……、楽しみだな」


(相変わらず、何を言ってるんだこの人……)


でも、真面目すぎると言われても、
今さら変えられる性格ではない。


その時だった。


広報室の扉が、ゆっくりと開いた。


「あの~……」


控えめな声。


そこに立っていたのは
葉柄のように細身で、真面目そうな青年だった。


その瞳にはリシオと同じ
誤魔化しのきかない正直さを宿している。


青年は三人を見回し
最後にリシオへ視線を向けた。


「どうされましたか?」


リシオが穏やかに尋ねると
青年は小さく頷いて口を開いた。


「依頼があるのです。私はビルです。ジェロームの傭兵団に所属しております」


「ビルさんですね。広報室のリシオと申します」


リシオは丁寧に頭を下げる。


「今日は仕事始めなので……、少し酒臭いかもしれませんがご容赦ください」


「大丈夫です」


真面目だ。
この青年、誠実さだけで出来ている。


「それで、ご依頼の内容は?」


「真実のクリスタルを探す手伝いを冒険者の方に依頼したいのです」


「詳しくお聞かせ……」


そう問うた瞬間
ビルの口から続きの言葉が発せられようとしていた。


(アカン。これは長いタイプだ)


リシオは即座にビルの言葉を遮った。


「こちらへどうぞ。二階の応接ブースでお話を伺います」


そして応接ブースへ移動した途端
室長が何故かお茶ではなく……


「はいこれ。新春スペシャ大吟醸のワイン割にゃ!」


危険物を差し出してきた。
見た目は赤ワインが薄まったやさしそうなカクテル。


だがリシオには分かる。


(これは、優しそうに見えて殺しにくるやつだ!)


「ビルさん……、室長がすみません」


「せっかくなので、一口だけ」


ビルは遠慮がちに口をつけた次の瞬間。


顔が、赤い。
一瞬で、真っ赤になった。


(この人、僕と同類だ!)


リシオは心の中で静かに握手をした。


「ビルさん。改めて事情をお聞かせください」


「おう! *ヒック*」


「……え?」


リシオの脳が一瞬フリーズした。


さっきまで誠実な青年だったはずのビルが
突然、何かに目覚めたかのように……


「実はだな!!」


リシオの隣りに移動したビルは
肩を組み饒舌に語り始めたのである。


(やばい。室長の酒、強すぎる……!)


広報室の新年は、まだ始まったばかりだった。

 

∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽


トリンシックに滞在中のミリョクとモンちゃんは
毎日の日課を欠かさなかった。


郊外の森。


人の気配が薄く風の通りが
よいその場所で、剣技の鍛錬と川柳づくりである。


剣を振るうミリョクは
足運びと重心の移動を確かめながら
ゆっくりと呼吸を整えていた。


一見すると静かな型稽古だが
剣先には確かな緊張感が宿っている。


その姿をじっと眺めていたモンちゃんが
突然なにか閃いたたように目を輝かせた。


「ミリョクさん 今日も元気に 剣を振る。一句できたもん!」

 

 

自信満々に胸を張るモンちゃん。


時同じくして
すうっ~と冷たい風が森を吹き抜けた。


「……やはりだな」


ミリョクは剣を止め、眉をひそめる。


「不思議だ。モンちゃんが句を詠むと、だいたい冷たい風が吹く……」


大自然が、モンちゃんの句を評価してる証拠だもん!」


モンちゃんは誇らしげに胸を張った。
自信の根拠はいつも謎だが。


「……そのポジティブさは尊敬に値する。私も見習わねばな」


ミリョクが苦笑して
剣を振り直そうとしたその直後。


彼女の動きがぴたりと止まると同時に
静かに背後へ視線を向けた。次の瞬間。


「ほう。私の存在に気付くとは」


木陰から、ぬっと姿を現したのは
傭兵然とした初老の男だった。


使い込まれた鎧。
背に負った剣。


そして、その目は獲物を
逃がさぬ鷹のように鋭い。


「何か用事でも?」


「俺はジェロームの傭兵団のオクロだ」


名乗った男は、ミリョクをじっと見る。
まるで値踏みするように。


「お嬢ちゃん、うちで本格的な剣術を学ばないか?」


「……」


ミリョクは、突然の誘いに躊躇する。


「君の剣には、伸びしろがある。かなりな」


オクロは木陰から
ミリョクの太刀筋を見ていた。


剣の軌道、足の運び
呼吸の取り方すべてを。


その結果、ひとつの確信を得た。


(こいつは伸びる)


さらに、候補生たちの刺激にもなる
そう判断したのだろう。


「私はお嬢ちゃんではなくミリョクだ。こちらはモンちゃん」


「モンちゃんだもん!
 茂みより 姿あらわす 怪しき男!」


再び、この時期にしては冷たい風が吹き抜ける。


「……」


ミリョクの表情が
ほんの一瞬だけ固まった。


「モンちゃん。初対面の人にそれはやめておいた方がいいと思う」


「えっ」


「オクロと言ったか。連れが失礼した」


「句を詠むモンバットとは、珍しい従魔だな」


「いや、実はだな……」


ミリョクはモンちゃんとの出会いについて
簡単に説明をした。


「なるほど。理解した」


オクロは肩をすくめ
少しだけ申し訳なさそうに笑った。


「ところで、私はまだ貴殿を信用したわけではないのだが……」


ミリョクは疑いの目線をオクロに向ける。


「いきなり声をかけてすまない。疑うのも無理はないな」


オクロは剣の柄に手を添える。


「……少し手合わせをお願いしても?」


ミリョクは一瞬だけ迷った。
だが、目の前の男はただの傭兵ではない。


立ち姿だけでわかる。
剣で生きてきた者の気迫が感じられるから。


「……いいだろう」


ミリョクが剣を構え
オクロもまた、同じように剣を抜く。

 

 

互いに間合いを測り、息を整え


「始め!だもん!」


モンちゃんが叫んだ。


初撃は、穏やかだった。
互いに実力を探るための、探り合い。


だが二太刀、三太刀と重なるにつれ、空気が変わる。
金属がぶつかり合う音が森に響き、枯れ葉が舞う。


ミリョクは力ではなく技で対抗。


筋力差を理解したうえで、
最小の動きで最大の軌道を描く。


オクロは驚いた。


(……想定より重い。女の腕とは思えん)


剣圧が違う。
そして何より迷いがない。


(だが、技はこっちが上だ)


時間をかければこちらが有利。
オクロがそう判断した瞬間。


ミリョクが踏み込んだ。
一気に勝負を決めに行く踏み込みだ。


「っ!」


だが。
その太刀は空を切った。


オクロの姿が一瞬消え、
次の瞬間、背後から剣先がミリョクの首筋に触れる。


「……分かった」


ミリョクは剣を下ろした。
悔しさはある。


だが、それ以上に胸が高鳴っていた。


「オクロ殿の元で学ばせてもらおう」


「素直なお嬢さんで助かったぜ」


オクロは笑った。
その笑みは、厳しい戦場の中で培った強さの笑いだった。


そして、モンちゃんは小さくうなずく。


「弟子入りだもん……。
 これは次の句の匂いがするもん」


風が、また少しだけ冷たく吹いた。


∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽


「俺はジェロームの傭兵団で治癒師見習いをしている」


「治癒師見習い?」


リシオの隣に座るビルは
そう切り出した瞬間
堰を切ったように語り始めた。


目の焦点が、ちょっとだけ
過去へ飛んでいるように見えた。


「元々は剣士だったんだ。傭兵の候補生として、ひたすら剣を振ってた」


剣。訓練。汗。


泥臭い努力こそが正義。
そう信じていた頃の話だ。


状況が一変したのは、一ヶ月ほど前。


教育係も兼務する副団長のオクロが
突然ひとりの訓練生を連れてきた。


傭兵団の訓練生は
当然ながら基礎を叩き込まれる。


必要な知識、剣術、判断力、胆力。
そして優秀な者だけが、候補生へと引き上げられる。


「……で、副団長が連れてきた訓練生がさ」


ビルは眉をひそめ、
思い出しただけで腹が立つ、という顔になる。


「ミリョクって女なんだが、こいつが生意気なんだよ」


その名前を聞いた瞬間。
リシオの表情が、わずかに固まった。

 


「……ミリョクさんは、面識があります」


ビルの勢いに飲まれず、リシオは冷静に続ける。


Doom出身で、高ランクの冒険者資格を持っていますよ」


「そうなんだよ。ホントに驚いたぜ!」


ビルは机を叩きそうな勢いで前のめりになる。


突然現れた、実力も肩書もある新人。
しかも態度が一ミリもへりくだらない。


候補生たちは当然、ざわついた。
ビルもその一人だった。


傭兵団にも女性剣士はいる。
……いるには、いる。


ただし数は多くなく、
扱いもどこか特別といった雰囲気があった。


ビルはそれを快く思っていない。
揺るがない彼なりの公式があるからだ。


女性=剣士に不向き=サポート役


この思い込みは、ただの偏見ではない。
本人にとっては常識であり正義だった。


その原因は、家庭環境にある。
ビルの両親は、共に元傭兵。


父は屈強な剣士で、傭兵団の元副団長。
母はおしとやかな魔法士だった。


傭兵団には、魔物討伐の依頼が舞い込むことがある。
そんな時、ビルの両親は完璧なコンビだった。


父が前衛で剣を振るう。
母が後ろから魔法でサポート。


防御。強化。回復。
必要なものが、必要なタイミングで飛んでくる。


その連携は絶妙で
まるでひとつの生き物のようだった。


ビルは幼い頃からその背中を見て育った。


そんなビルの前に現れたのが、ミリョクだった。


年下。
生意気。
しかも女。


そして何より、剣で戦っている。
母とは正反対である。


(……なんだ、こいつ)


技を盗む。
癖を直す。
弱点を潰す。


努力を積み重ね、
当たり前のように強くなる。


ビルだって停滞しているわけじゃない。
怠けているわけでもない。


それなのに。


ミリョクの成長速度は著しい。
「女のくせに」なんて言い訳が、通じない勢いで。


そしてビルの胸の奥に、
はっきりとしたものが生まれる。


嫉妬。


黒くて、重くて、みっともない感情。
それは少しずつ、だが確実に育っていった。


まるで、雨雲が広がるように。


ビルは、その感情を処理できず
高圧的な態度をとるようになった。


だがミリョクは、相手にしていない。


それが一番きつかった。


怒りの行き場がない。
自分だけが熱くなって、恥をかく。


そんなとき、ビルの仲間たちが
ミリョクを追い出すための作戦を思いつく。


決闘だ。
敗者は退団するという条件付きの。


問題は、誰がミリョクと対戦するか?


そこで名が挙がったのがビルであった。
候補生の中で、彼は一目を置かれる力量を持つ。


ミリョクより勝ると皆が思った。本人も。


退団というリスクはあったが
燻っていたビルには渡りに船である。


ビルは二つ返事で引き受けた。


周囲の期待は、嫌というほどビルの背中に乗る。


「ビルなら勝てる!」


「女の剣なんて、力で押せ!」


数日後、そんな声が飛び交う中。
ビルは剣を握る。

 

∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽


「突然だが、新人を紹介する」


訓練場に響いたのは、
副団長オクロのやけに張りのある声だった。


まるで新種の生物を発見した
みたいなテンションである。


「特別枠訓練生のミリョクちゃんだ」


「……ちゃん付けは止めろと言ったろ」


ミリョクが冷えた目で睨む。


「まぁいいじゃないか」


オクロは笑って流した。


そのやり取りだけで
周囲の視線がミリョクへ集まった。


「ミリョクだ。隣にいるのは連れのモンちゃん。
共々よろしくお願いする」淡々と名乗り、軽く頭を下げる。


隣でモンちゃんが
やけに元気よくピョコンと跳ねた。


「ミリョクちゃんは俺がスカウトした
太刀筋がかなり良い。しかも高ランク冒険者だそうだ」


オクロが肩を叩くような勢いで言う。


彼は言外にこう言っているのだ。


(俺が発掘した)

(才能を見抜いたのは俺だ)

(どうだ、すごいだろう)


ミリョクは内心ため息をついた。


(……余計なことを)


「お前ら、油断してるとミリョクちゃんに抜かれるぞ」


そのオクロの言葉に周囲がざわついた。


動揺。反発。そして、嫉妬。
耳を澄ませば、それがよく分かる。


(オクロの奴め、いい迷惑だ)


しかしミリョクは思う。
確かにオクロは強い。
ただし、絶対ではない。


出身地のDoomには、強者たちが普通にいる。
だから、ここで驚かれるほどのことでもない。


(技を研鑽すれば、オクロとも十分渡り合える)


ミリョクはそう確信していた。


「それでは今日の訓練を始めるぞ」


オクロの号令で、訓練生と候補生が別れて整列する。
日課の基礎体力づくりの時間だ。


地味で、きつくて、だが一番効くやつ。


そして数日過ごしてみて
ミリョクは分かったことがある。


ここは、剣を学ぶ場所である前に、社会だった。
傭兵団には、貴族や豪商家の次男三男がいる。


家督を継げなかった者。
騎士になれなかった者。
夢から滑り落ちてきた者たち。


この狭い世界のヒエラルキーでは
彼らは上位に立つ。


技術や教育を受けてきた分プライドも高い。
そして下を見下すのが、当たり前の空気。


一方で、冒険者上がりも少なくない。


彼らは庶民。元盗賊。騎士やガード崩れ。
雑多で、泥臭い連中が混ざる。


つまりこの場所では、
冒険者というだけで下層扱いされる。


さらに最悪なのは女性に対する態度だ。
陰湿。露骨。そして容赦がない。


だが、ミリョクは相手にしなかった。


嫌味が飛ぶ。


「お嬢ちゃんは訓練なんかせず、花嫁修業でもしてろよ」


「ミリョクはモンちゃんと川柳でも作ってろ」


「こいつDoom出身だから、化け物の血筋だろ」


ミリョクは、顔色ひとつ変えない。
まるで聞こえていないかのように、剣を振る。


その態度が、さらに火に油を注いだ。
嫌がらせはエスカレートしていく。


だが、皮肉なことに。
ミリョクの成長は早すぎた。


訓練を始めて半月。
団長が、ミリョクに目を留めた。


そしてそれはさらに嫉妬を呼ぶ。
そんなある日。


「おい、ミリョク。貴様に決闘を申し込む」

 


候補生の一人、ビルが前に出てきた。
ミリョクは剣の稽古を止め、淡々と彼を見る。


「いいだろう」


即答だった。


ミリョクは腕試しがしたかった。
ただそれだけ。


「日時と場所は後日知らせる」


言って、ビルはミリョクの前から去っていった。


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目の前には憎たらしいミリョクが立つ。


その真っすぐな視線に、ビルは一瞬だけたじろぐ。
だが、すぐに打ち消す。


絶対に勝てる。
確かに成長は早い。だが、所詮は女だ。


剣の重さ。腕力。剣圧。
そのすべてで、自分が上だと信じていた。


負ける理由がない。そう思った。


だが。


一撃。


二撃。


三撃……
数え切る前に、世界が反転する。


高ランク冒険者の腕前は、伊達じゃない。


気づいた時には、地面がやけに近かった。
ビルは、あっけなく沈んだ。


「ミリョクの剣捌きは……、華麗で、美しかった」


リシオの隣で語るビルの声が、少しだけ落ちる。


「俺のは力業。
 でもあいつの剣は“技”だった。全部が洗練されてた」


勝てるわけがなかった。
一撃でビルの弱点を見抜いたのだ。


両親から技を学んだが、
それでもミリョクには及ばなかったのだ。


「……俺、負けたら傭兵を引退するって宣言してたんだ」


ビルは視線を逸らした。
どこか遠くを見ている。


悔しさなのか。恥ずかしさなのか。
それとも、あの一太刀に、心を折られたのか。


「だから潔く辞めた。俺は約束は守る」


「……そんなことがあったんですね」


リシオは静かに頷いた。


「でもな」


ビルは、そこで少しだけ笑った。


「翌日、俺が団を去る時にミリョクに言われたんだよ」

 


「お前は、治癒師が向いてる」


最初は信用しなかった。
当然だ。皮肉にしか聞こえない。


だが、引っかかった。
心のどこかに、棘みたいに残った。


「それで俺は街のアンクで催されてるお悩み相談会に行ったんだ」


「最近流行の相談会ですね」


「そう。ミリョクの言葉が気になってな」


そこで出会ったのが。
グリモンと名乗る、相談員。


胡散臭いし怪しい。
でも、妙に核心を突く目をしていた。


「そしたらよ。そいつにも同じこと言われた」


君は治癒師向きだ。
ビルは、思わず笑ったように鼻を鳴らす。


「さすがに、偶然じゃねぇって思った」


その時。
ビルの中で、ひとつの記憶が浮かび上がったそうだ。


子どもの頃の忘れていたはずの記憶。


「俺さ……昔、好きだったんだ」


傷ついた動物を癒すこと。
弱った植物を、そっと助けること。


小さなヒール。
誰にも自慢できないような、ちっぽけな魔法。


「魔法をこっそり教えてくれたのが、グリゼルダって魔女なんだ」


その名が出た瞬間、
部屋の空気が、ほんのわずかに変わった。


リシオは即座に反応することはせず、
ただ、眉をわずかに動かす。


「……ということは、グリゼルダの弟子、ということですか」


リゼルダ。


スカラブレイ郊外の廃屋に住み
表向きは美白研究家を名乗る、名の知れた魔女だ。


「弟子ってほどじゃない。……あの魔女、有名なのか?」


「それはもちろんです」


即答だった。


「なるほど……」


ビルは小さく息を吐き、続ける。


「それで、俺は魔法を極めることにしたんだ」


そのために通うようになったのが
ライキュームの図書室。


古代魔法に関する書物も多く
表に出回らない資料も揃っている。


だが、古書というものは、素直ではない。


わざと難解に書かれていたり
暗号化されていたり。


ひどいものになると、
真実に嘘を混ぜているケースすらあるという。


そんな中、ビルは偶然読んでいた書物で
それらを見抜く手段の存在を知った。


『真実のクリスタル』


古のリワード。


それを通せば
本当に必要な文章だけが浮かび上がるという。


ビルは場所の特定に苦労した。
だが、どうにか突き止めた。


しかし、向かった先はモンスターの巣窟。
単独で踏み込むには明らかに無謀。


「だから、ここに来た」


正面に移動したビルは
真っすぐにリシオを見る。


「俺は、もっと魔法に関する知識を高めたい。
 そのためには、古い書物の隠された意味を見抜くクリスタルが必要なんだ」


リシオは一度、内容を頭の中で
整理してから頷いた。


「わかりました。では、依頼書に記入をお願いします」


そう言って、机の引き出しから
書類を取り出し、ビルの前に差し出す。


紙の擦れる音だけが、静かに響いた。


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「正と光の神アグライ様の使徒466、目覚めの時です」


部屋に響き渡る無機質な声に
466と呼ばれる彼はゆっくりと目を開く。


周囲には無数の装置が並ぶ白い壁の部屋。


突然、視界を遮る形で現れたのは
ショートヘアの女だ。


色白で、整いすぎた顔立ち。
美しいはずなのに、その瞳には
まるで氷が張っていた。


視線そのものが冷たくて
皮膚が粟立つ。


466が数回まばたきをすると
女はそれを起動確認でもするように
無感情に言葉を継いだ。


「わたくしはアグライ様にお仕えする上位の使徒


美しい声。
だが、そこには熱がない。
女は冷たい視線のまま、淡々と告げた。


「466。あなたはこれからソーサリアに行き、
 邪と闇の神を討つのです」


命令だった。
選択肢など最初から存在しない。


「向こうでは名が必要となります。
 セドラ(Sedra)というコードネームを与えます」


言って、見目美しい女の手が
セドラの額に触れた瞬間
頭の中へ、映像がなだれ込んできた。


怒涛。
圧倒的な情報量。


この世界の仕組み。
光と闇の関係性。
光の神アグライが目指す世界。
アグライ神の正当性。
邪と闇の神の説明。
世界の現状。
ソーサリアについて。
セドラの役割について……。


あまりにもの情報量に
脳が焼き切れそうだったが堪えて理解した。


普通ならギャバとかいう脳の保護機能が働き、
情報量は制限される。心が壊れないように。


だが、目の前の女は
その安全装置を躊躇なく壊していた。


あるいは、機能を低下させ
必要な情報を、容赦なく送り込んでいる。


セドラは歯を食いしばって耐えた。
理解しなければならない。
できなければここで終わる。


「……私に、神を討てとおっしゃるか」


ようやく吐き出した言葉。
女は、軽く頷いた。


「セドラ。お前はそのための能力を備えている」


淡々とした声のまま、宣告する。


「バランサーが去ったこの世界の運命は
 お前の働きにかかっているのだ」


セドラの役割は重要だと言いたいらしい。
拒否権などなさそうだ。


「セドラ。自分の役割について理解できたか?」


相変わらず感情のない声で
話を進める見目麗しい女。


セドラは、自分が何者なのかを考えた。
しかし、何も思い出せない。


目覚める前の記憶が、まるで存在しない。


掘ろうとすると、思考が霧に溶ける。
触れようとした瞬間に、かき消されるような感覚。


そのくせ、やるべきことと
その方法だけは鮮明だった。


どの魔法を使うか。
どの角度で刃を入れるか。
どうすれば気配を消せるか。


手順だけが、最初から身体に刻まれている。


(……記憶を操作されたな)


客観的な推測が、自然に浮かぶ。
だが結論は同じだ。


(考えるだけ無駄だ)


反論して処分されても困る。
記憶がなくても、判断力だけは残っているらしい。


セドラは役割を果たすため、必要な確認を始めた。


体躯は申し分ない。
筋肉の張りも、重心の安定も、訓練されたものだ。


知識も豊富で、イメージが湧く。
魔法も同じ。スペルが脳裏に浮かぶ。


ソーサリアへの行き方も分かった。
転移門から容易に渡れるらしい。


他の世界に本当に行けるのか
疑問はあるが、既に闇の神を含む数名が渡っている。


意外と難しいことではないのだろう。


最後にこの世界の状況については、
細部伏せられているようだが、概要だけは理解できた。


光と闇の比重が崩れ
全てが光に覆われようとしている。


比重を保つために存在していたバランサー。
彼がこの世界を去ってから、異変が各地で起こり始めた。


それはまるで、世界そのものが比重を保つために
修復を図っているように見て取れる。


光の勢力は原因をソーサリアに逃れた、
邪と闇の神に求め、討伐を決めた。


その役目が己に与えられた使命だ。


セドラは思う。


(光と闇を天秤にかけるなら……闇の方に分がある)


直感ではない。
計算だ。


だが、それを目の前の女に伝える必要はない。
余計なことを言えば、削除される。


セドラは淡々と告げた。


「理解した。転移門から
 ソーサリアに向かい、仕事に取り掛かる」


「よろしい。あちらに行き
 他派閥ではあるが、使徒299のグリモンに接触するのだ」


見目麗しい女はそう言った直後
煙のように掻き消えた。


残されたのは、冷えた空気だけ。


そしてセドラは、ひとつ息を吐く。
世界の命運が、自分の手の上にあるらしい。


……皮肉だ。
自分が誰なのかすら知らないのに。


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転移門の前でセドラは一つ疑問を持つ。
事前情報から察するに、ソーサリアは絶対に何かある。


邪の神は、わざわざ窮屈な肉体を作り
そこに入り不便な生活を楽しんでいる。


バランサーは、訳の分からない商人に。


同じ使徒であるグリモンにいたっては
アンクでお悩み相談という意味不明な活動を始めている。


(俺はあちらに行っても正常を保てるのだろうか?)

 




不安な気持ちを抱えつつ、セドラは転移門をくぐった。


(着いたら情報収集のため真実のクリスタルを確保しよう)


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※終了後、イベント当日のセリフを掲載しますので、全体のストーリーをお楽しみいただけます。

 

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●Twin Oaks

(ビル)
! みなさん、集まってくれてありがとう
! 俺はジェロームの傭兵団で治癒師見習いをしているビルです
! 今日みなさんに依頼したいのは
! 古のリワード、真実のクリスタル探しです

! ところで、みなさんはミリョクって子を知ってる?
! モンちゃんというモンバットを連れた女子なんだけど
! この前、剣で決闘したらあっさり負けてしまってね

! 俺は元々剣士を目指し、傭兵団で候補生だったんだ
! だから今日はこのかっこ
! 自分でいうのもなんだけど、候補生の中でも優秀な部類でね

! ところがある日、副団長がミリョクという女子を連れてきた
! 訓練生として、しばらく面倒を見るとか言ってね

! ミリョクは生意気な奴でさ
! 新人のくせに先輩のいうのとはあまり聞かないし
! 鬱陶しいと思う奴が次第に増えていった
! 副団長はミリョクに直接手解きしていて
! それはとても珍しいことなんだよ
! それもあり、ミリョクは嫉妬の対象になったんだ

! 実は俺もそのひとり
! ある日、ミリョクを追い出すことを
! 考えていた奴らが妙案を出してきたんだ

! それが決闘
! あくまでも模擬戦の範疇だけど
! 負けたら団を去るという条件つき
! それでなんだかんだあって、俺が対戦する羽目に……

! 結果は先ほど言った通りボロ負け
! ミリョクは一太刀で俺の弱点を見抜いていた
! 俺はあいつの力量を見誤っていたよ

! そんなわけで、俺は退団することに
! 去り際にミリョクに言われたんです
! 「お前は治癒師が向いていると」

! 最初は嫌味を言ってるかと思ったけど
! 最近アンクで催されてたお悩み相談会で
! グリモンって奴にも同じことを言われてね

! 最後にドーンって、変な事された時に
! 子供の頃、傷ついた動物や植物に
! 魔法を使って癒すのが楽しかったことを思い出したんだ
! 悔しいけど、ミリョクの指摘は正解だったわけさ

! ここからが、今回の依頼に繋がるんだけど
! 俺は治癒を含む魔法の勉強をするために
! ライキュームで古代の魔法書を漁ってたんだ
! そしたら偶然、古のリワードで
! 真実のクリスタルというものを知ったんだ
! 古代の書物って、難読なものがおおくてさ
! 暗号が混ざってたり、酷い場合は嘘が混ざってるんだよ

! ところがそのクリスタルを通すと
! 必要な部分が手に取るようにわかるという優れもの!
! 入手すれば勉強が捗ること間違いなし!
! それで頑張って場所を特定したんだけど
! モンスターの巣窟だったわけですよ

! 剣の心得がある俺でも太刀打ちできず断念
! 帰路に広報室へ向かったわけです

! ということで
! 一緒にクリスタル探しの手伝いをお願いします

! 移動前にチャットへ入ってね
! Yamato EM Event です
, 本日のクリスタル探し、宜しくお願いします

! それではゲートを出すので移動するとしましょう

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●ダンジョン(魔王城)

★ダンジョン入口エリア

(ビル)
, 中はモンスターが多いので注意です
, 先に進めそうです
, あれ? なんか内部構造が変わっている・・・
, やはりこの前と変わっている!
, 不気味なので注意しながら進みましょう

★ダンジョン エリア2

(ビル)
! あんた誰だ?
! うわクリスタルがある!!

(番人)宝物庫の番人カメ《Treasury Guardian》
! カメ!
! よく来たな宝物を狙う盗賊よ
! おいらは、魔王様の宝物庫を守る番人さ
! 真実のクリスタルはやらんカメ!

(ビル)
! 魔王なんていたのか!

(番人)
! 何人も存在するカメ~
! そもそも、ここは魔王城カメ!

(ビル)
! そうだったのか?
! その割に、すんなり宝物庫に来れたんだが、カメ~

(番人)
! そうカメ~
! この前、変なやつが魔王様のところを訪れてから
! 城内の配置が変更されてな
! しばらく誰とも会えていないカメ~

! 少し心配になったところにやって来たのがお前たちカメ

(ビル)
! なるほど。それなら
! 俺たちがここを見張っておいてやるから
! 魔王を探しに行っていいぞ、カメ~

(番人)
! それは妙案カメ…って、その手には乗らんカメ~
! ここがお前たちの墓場だ。覚悟するカメ!
! へ~んし~んカメ~

※番人のカメが巨大カメに変身して戦闘
※戦闘終了後

(ビル)
! みなさんのおかげで、真実のクリスタルが入手できたよ!
! ありがとうございます
! ところで、この先も行けそうなんだけど
! 魔王がいたら、会ってみようかな?
! 悪い奴なら倒せばいいし
! 少し進んでみましょう

★ダンジョン エリア3

(ビル)
! あんた誰だ?

(セドラ)
! おや、これは困ったな

(ビル)
! ひょっとして魔王か?

(セドラ)
! あんな原始的な生物と一緒にするな。既に始末した
! お前ら原住民に俺の正体を教える必要は無いと考える
! ここを見たからには、残念だが生きて帰すことはできない
! 試作品の餌食にちょうど良さそうな人数だな

(ビル)
! そんなこというなよ
! 何をしているのか話してくれよ
! これじゃ、いきなりお前と遭遇して
! ひとり負けして終わりじゃないか。お前がな

(セドラ)
! 俺がひとり負けだと?
! 寝言は寝てから言え、原住民ども
! 俺が作った試作品は強いぞ

! いや……、待てよ
! お前たちに会うことはもうないから、いいか

! 俺の偽名はセドラだ。真名は知らん
! こことは違う世界からやってきた

(ビル)
! え、偽名?違う世界?
! あんた正気か?
! 悩みがあるなら、グリモンという相談員を紹介するぜ

(セドラ)
! それは、同郷のやつだ。

(ビル)
! は?

(セドラ)
! ここ以外に、世界はいくつも存在している

(ビル)
! そうなのか?

(セドラ)
! そうだ
! 俺はこの世界に逃れた
! 邪と闇の神を討つべく派遣された使徒

! 闇の神は、ここではハテナという名で
! 活動しているようだが

(ビル)
! ハートウッドの占い師が
! そんな名前で呼ばれていた気がする

(セドラ)
! 俺やグリモンの世界では光と闇の神がいて
! 以前はバランスが取れていたようだ
! お互いに姉妹のように仲も良かったらしい

(ビル)
! ほう

(セドラ)
! ところが、光の神を信奉する
! 教団の一派が何を思ったか闇を排除して
! 光で世界を満たそうと考えたんだ

! それをいち早く察知した闇の神は
! この世界に逃れたわけさ

(ビル)
! そうなんだ

(セドラ)
! さらに、世界のバランスを保つ役目を果たしていた
! バランサーまで、こちらへ移動したもんだから
! バランスが崩れ始め、各地で異常な現象が起っている

(ビル)
! それはヤバそうだ

(セドラ)
! 光側は、闇の神を討てば
! バランスを気にしなくて良いと判断した

! おそらく光の神本人ではなく
! 取り巻きの枢機卿連中が
! 勝手に判断しているのだろう

(ビル)
! 神を討つとは、また大胆なことを考える世界だな
! あんたのところは

(セドラ)
! いろいろ、複雑な事情があるのだ
! 人が多いせいか暑くなってきたな
! ちょっと失礼

※セドラはローブを脱ぐ

(ビル)
! あんた、女性だったのか……

(セドラ)
! そうだが、何か?
! 声が低いから勘違いされやすい

(ビル)
! 髪の色が似あってるな

(セドラ)
! それはどうも
! おや、俺に惚れたのか?

(ビル)
! いや、俺っ子はちょっと……
! 初めて出会う女性は褒めるものだと
! 爺さんが今際の時に言ってたんだよ
! それに俺はミリョク推しだ

! あっ、いまのは無しだ

(セドラ)
! ミリョク?
! ほほう
! 恋バナならお姉さんが相談に乗ってやろうか?

(ビル)
! 遠慮しておきます

(セドラ)
! それは残念だ
! 少し話し方を変えてみるか

! さて続きだけど、この世界の魔法は
! 私の世界とは体系が異なっているの
! 闇の神のことだから、ここの魔法も熟知してるでしょうし
! 討つからには、下準備は重要だわ

(ビル)
! その話し方の方が断然いいよ!
! 声がもっと高ければなぁ

(セドラ)
! 重低音で悪かったわね
! コホン
! そこで私は、ここに保管されていた
! 真実のクリスタルを使って
! 必要な情報を入手したわけ

(ビル)
! そういや、クリスタルは宝物庫で入手したぞ

(セドラ)
! あれは盗賊対策用の偽物よ

(ビル)
! そうだったのか!
! ということは、それが本物?

(セドラ)
! その通り
! あなた達が生き残れたら持ち帰るといいわ
! 私にはもう不要だから

(ビル)
! そうさせてもらう

(セドラ)
! あとは、使命を果たさないグリモンを捕らえないとね

! あ。そういえば、この世界はどこかおかしいと思うの

(ビル)
! 急になんだよ?
! お前らのほうが、おかしいと思うぞ

(セドラ)
! だって闇の神は、わざわざ窮屈な肉体を作り
! そこに入り不便な生活を楽しんでいるし

! バランサーはシルクハットをかぶり
! 暴利をむさぼる商人をしている

! グリモンにいたっては
! お悩み相談という意味不明な活動をしている
! みんなどうかしているわ

(ビル)
! 何をやるかは、人それぞれ自由だろ
! この素晴らしい世界に来て、気が変わったんじゃないか?

(セドラ)
! 私の世界では、思考の自由が制限されているの
! 会話していて思ったのだけど
! この感覚が自由ってやつなのかしらね

(ビル)
! あんたの感覚は分からないけど
! 使徒なんか辞めてさ
! グリモンみたいに好き勝手すればいいと思うぜ

(セドラ)
! いえ、私は使命を果たすつもりよ
! 今のところわね

! これ以上話しても意味はないわ
! ここは狭いから、広いところに移動しましょう
! 私の試作品は強いわよ

(ビル)
! みんな、移動しよう
! 左右から分かれて移動しよう

※ボス戦

(ビル)
, そろそろ出て来るのか?

(セドラ)
, データを取りたいから
, 全力で戦いながら餌食になりなさい

(ビル)
, 餌食になるのは、あんたの試作品さ

※ボス登場

※戦闘終了後

(ビル)
, みなさん、討伐完了です
, ご無事ですか?

(セドラ)
, 冒険者というのは意外と強いのね
, 正直驚いたわ
, おかげでいいデータが収集できた
, ありがとう
, 今日はこれで失礼するわ、またお会いしましょう
, ミリョクとうまくいくといいわね

(ビル)
, 余計なお世話だ!
, ここにいても仕方ないのでブリテインに戻りましょう!

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●ブリテイン広場

(ビル)
! みんなのおかげで、クリスタルが手に入ったよ
! 本当にありがとう
! もっと魔法の勉強をして、ミリョクをサポートできるように
! 頑張ろうと思う!

! それと今日のことは広報室と傭兵団にも共有しておくよ
! また何か物騒なことがあったときは
! みなさんに依頼があるかも知れないけど
! その時はよろしくお願いします
! それじゃまたね!

END

【飛鳥・出雲・桜・倭国・瑞穂・北斗・大和シャード】12月、2026年1月のイベント予定

平素はEMプログラムへのご理解とご協力ありがとうございます。
12月、2026年1月のイベント予定のイベントスケジュールをお知らせします。

12月21日(日)
・22:00~ 瑞穂シャード評議会
・22:00~ 桜シャード評議会

12月28日(日)
・ 22:00~ 北斗シャード / ミニイベント モンちゃんの年忘れ川柳会 

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2026年1月

1月1日(木)
・22:00~ 瑞穂・倭国シャード / ミニイベント(ローブ初め)

1月4日(日)
・22:00~ 桜シャード / ミニイベント

1月10日(土)
・22:00~ 飛鳥シャード / イベント (未定)

1月12日(月/祝)
・22:00~ 北斗シャード / ミニイベント 新春スゴロク

1月18日(日)
・21:00~ 出雲・桜シャード / イベント (未定)

1月24日(土)
・22:00~ 飛鳥シャード / ミニイベント (未定)
・21:30~ 瑞穂・倭国シャード / イベント (未定)

1月25日(日)
・22:00~ 桜シャード評議会
・22:00~ 瑞穂シャード評議会

1月29日(木)
・22:00~ 北斗シャード / イベント (未定)

1月30日(金)
・22:00~ 大和シャード / イベント (未定)

※ 12月の飛鳥・出雲・桜・倭国・瑞穂・大和のイベント及びミニイベントは開催されません。

皆さま、 良いお年をお迎えください!

迷い森の喫茶店(イベント)

王室広報官のリシオです。

 

今回はミニオン君から、キノコの採取を手伝って欲しいとの依頼です。

ユーの森にある喫茶店のフンギさんに教えてもらったそうで

ランプマッシュルームという珍しいものだそうです。

ユーの森から繋がるダンジョンに自生しているらしく

それなりの装備が必要とのことです。

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◆開催日時:11月23日(日)21:30~  
◆集合場所:Britain広場

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注意事項:
◆ 予期せぬ出来事が発生するかも知れません!貴重品はなるべく持ち込まないよう、お願いします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。
 - イベント進行の妨害、かく乱行為。
 - EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。
◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!

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プロローグ

ここは王都ブリテインにある、王室広報室。


王室直属のはずなのに
一番距離を置いている部署である。


今日も室長のネコマタコとリシオが
10月に受けたドラ子案件の資料整理に追われていた。


「室長、最近マーキュリ先輩を見かけませんね」


仕事をしているフリをして
新聞の占い欄を読んでいた室長の耳が、ぴくりと動く。


「奴なら、クリドラ探しに出たまま、連絡がないにゃ」


10月に新種の情報が入ってから
マーキュリは姿をくらましたままだという。


「しばらく、姿を見せないかも知れませんね……。そう言えば!」


リシオは何かを思い出したかのように話を続ける。


「以前から、先輩が口癖のようにミズホと言ってますが、地名ですか?」


「ちょっと、そこの魔法板を見るにゃ」


室長が指をパチンと鳴らすと、
机の隙間から黒い板がぬるりと上昇した。


表面はガラスのように滑らかで
うっすらと二人の姿を映している。


「これ……、なんです?」

「グリモンが突然やってきて、置いていったにゃ。
どうやら動く絵、映像というものが浮き出るらしいにゃ」


「危なくないですか、それ!?」

「大丈夫にゃ~。たぶん」


室長が魔法板の端に触れると
ぼんやりと光が灯り、映像が浮かび上がった。


そこに現れたのは
リシオも見覚えのある人物だ。


「モンデインですか?」

「その通り。その時に必要な映像を見せてくれるらしいにゃ。
その判断をするのは魔法板とのこと」


映像では、モンデインが
かつてのソーサリアについて語っていた。


ややあって、クリスタルが床に落ち砕け散った。
よく見ると破片の中にもソーサリアが存在している。


すると室長は再生を止め、指を差す。


「この手前に映っている大きな破片がミズホらしいにゃ」

 

「それが?」


マーキュリ曰く、ミズホの民が
そのように主張しているそうだ。


手前のものは確かに大きかった。


そこでリシオはふと思い出す。
かつて先輩が語った言葉を。


『俺はミズホの民の可能性を信じてるんだ!
あいつら、100の試練もクリアしたし
伸びしろは、まだまだあるはずだ。
そのために、もっと凶悪なクリドラが必要だ。リシオなら分かるだろ?』


あのときは意味不明だったが
今なら少しだけ理解できる気が、……しない。


やはり、意味が解らない。
ただ、破片ごとにソーサリアが存在するなら……。


「俺たちの住んでる世界も、その破片のひとつってことですか?」


「その通りにゃ!」


リシオは感心しつつも
ふと疑問を口にする。


「結局のところ、グリモンって何者なんでしょう?」


「みゃーが調べたところだと、ハテナと同じ世界から来たらしいにゃ」


「ハテナって、あの占い師の?」


「そうにゃ。あと、行商人のエックスも、その世界の出身。
彼曰くハテナは、かの世界では邪と闇の神として崇められてるらしいにゃ」


大天使レミエルも、
その話を肯定したという。


「ちなみに、あいつら全員偽名にゃ。住民票もないにゃ!
税務専門官が徴収できないと嘆いていたにゃ」


「ハテナに、エックスに、グリモン……。
ほんとに次から次へと厄介なのが現れますね」


「まぁ、広報室は本編の裏側みたいなもんにゃ。
王様が主役の小説があるとすれば、うちらはサイドスト――」


マタコの例え話が終わる前に
扉が轟音を立てて開いた。


ミニオン君だよ! 今日は依頼をしに来たミニ!!」

 

 

満面の笑みを浮かべ
堂々と入ってきたミニオン君。


「いらっしゃい」


リシオがミニオン君を応接ブースへ案内すると
室長が紅茶を淹れ机に並べてくれた。


「今日はダージリンにゃ」

「ありがとうございます。
ところでミニオン君。この時期だから鍋の具材に関する依頼かな?」


ミニオン君は紅茶をずずーっと啜り
ふぅ、とひと息。


そして、さらりと言った。


ダージリンも悪くないミニ。
でも、真っ赤なカエンタケティーの方が刺激があるミニ」


「……今、なんて言いました?」


聞きなれない茶の名前に困惑するリシオ。


カエンタケ……、猛毒のキノコじゃないか!?)


リシオが二の句を継げずにいると
ミニオン君が話を続けた。


「具材探しもあるし、ついでに王様も探さないといけないミニ」


「ついでに王様?」

「そうミニ」


リシオが復唱し尋ねると
ミニオン君は事情を話し始めた。


彼によると、ミニオン王が一人で鍋の具材を探しに
ユーの森に入ったまま帰って来ないらしい。


その後、森の入口付近で
熊や狼の足跡が発見されたので、お城は大騒ぎに。


王様が森に行くきっかけを作ったのが
他ならぬミニオン君だった。


その結果……。


「王様の身に何かあったら、
ミニオン君が責任取るよう大臣に言われたミニ」


「なるほど……。つまり王様の捜索依頼ですね?」


リシオが確認するとミニオン君は首を横に振った。


「王様はあくまでも、ついでミニ。
ユーの森にある喫茶店のフンギさんに、教えてもらったキノコ探しミニ」


「フンギ……? あ、その方、先週依頼しに来てましたよ」


「それは聞いてるミニ。
ミニオン君に、おいしいキノコティーを飲ませたいって言ってたミニ」


 (あれ?微妙に話が変わってる気がする……)


リシオは思ったが、突っ込むのはやめた。
プライバシーの問題もあるからだ。


「じゃあ今回は、ミニオン君からの依頼ってことで」


「そうミニ。探すのはランプマッシュルームっていう光るキノコミニ!」


「了解。じゃあ、もう少し詳しく場所とか危険度を教えてもらえますか?」


「わかったミニ!」


ミニオン君はフンギとの出会いと
心のときめきを、なぜか頬を赤らめながら語り始めた。


リシオが聞きたかったのは
地図情報と危険度だったのだが……。


************************************


ミニオン君がユーの森に足を踏み入れてから
すでに数日が経っていた。


疲れ果て彷徨っている間に
辺りは深い霧に包まれ、白一色となっていた。


鳥の声も虫の羽音も消え失せ
森全体が息をひそめているかのように、しんと静まり返っている。


体力だけは自信のあるミニオン君。

だが、さすがにこの孤独な白い世界が続けば
心にも影が差してくる。


「方向がまったく分からないミニ……」


進んでも進んでも同じ光景に
焦りがにじむ。


足跡も残らない、目印もつけられない。
霧は、迷い込んだ者の気配すら飲み込んでしまう。


そんな時だった。

白い視界の先に、
ぼんやりと建物のようなシルエットが見えた。


ミニオン君は思わず
「助かった……」と言って、急ぎ足で進む。


やがて現れたのは古風な石造りの洋館だった。


飲食店を示す看板もあるのでお店なのだろう。


窓からは明かり漏れているので誰かいるのは間違いない。


(森の奥深くにポツンとお店って、怪しいミニ……)


ミニオン君は、少し警戒したが
疲れがピークに達していたこともあり、勇気を出して扉を開いてみた。


チリンチリン


鈴の澄んだ音が、鈴の音が鳴り響いた。


中に一歩踏み入れた瞬間
ふわりと、柔らかい光と香気が全身を包んだ。


淡い光を放つクリスタルランプ
木目の濃いカウンターとアンティーク調のテーブル。


どこか懐かしい、レトロな空気。


鼻腔をくすぐる芳醇な香りは
ミニオン君も好物のキノコと思われる。


「こ、これは……、美味しいキノコの香りミニ……!」


 お腹が、ぐう、と音を立てた。

 

 

「いらっしゃいませ。喫茶シャンピニョンへようこそ」


柔らかな声が奥から響く。

ミニオン君の視線の先には
エルフの女性の姿があった。


桃色のキノコを思わせるふわりとした帽子。


そこからこぼれる、同じ桃色の柔らかな髪は
胸のあたりまで静かに波打って垂れている。


きめ細やかで透明感のあるつや肌
なにも塗らなくても、ほんのりと桃色を帯びる唇。


身体の線は細いが、メリハリのあるそれは
老若男女問わず魅了するようなスタイルであった。

 


自分とは正反対の人だと思ったミニオン君は
思わず見とれてしまう。


「ぼ、ぼくはミニオン君だよっ!」


「あら、初めてみるお客様ね。私はフンギ。ここの店主よ」


フンギはふんわり微笑むと
ミニオン君をさっと観察した。


「森で彷徨って疲れている様子ね。
ここは、キノコティーとマッシュルームスイーツの専門店。あなたにぴったりのお茶を淹れるわね」


「嬉しいミニ!」


ミニオン君は、満面の笑みを浮かべる。

ただ、ミニオンは表情筋の作りが人とは異なるので
同族でないと分かりにくい。


「座って待っていて」


ミニオン君がカウンター席に座ると
フンギは背を向けて戸棚を開き、いくつかのガラス瓶を取り出し見比べる。


中には乾燥したキノコがぎっしり
色も形もさまざまで、見ているだけでワクワクする光景だ。


(うわぁ、全部食べたいミニ!)


ミニオン君はキノコ好きということもあり
ある程度の知識は持ち合わせている。


戸棚には知っているものもあり
お茶を楽しむよりは、食べたい派であった。


疲労回復に効果のあるものにしましょう」


フンギは香りを確かめ、
キノコ片を選び、ティーポットへと落とす。


お湯が注がれると、萎んでいたキノコが
むくむくと膨らみ、白い湯気の中に仄かな森の香りが広がっていく。


「とてもいい香り~。早く茶を飲みたいミニ。
その萎びたキノコも食べたいミニ」


「出涸らしなんて、美味しくないわよ」


「大丈夫ミニ!」


ミニオン君の口元からつつーっと涎が垂れた。


呆れたフンギが、数回使ったあとのキノコを
皿に取り出して渡すと、ミニオン君は即座にむしゃむしゃと食べる。


「あなた、お腹が減っていたのね。
今日はスイーツの用意はないけれど、試作のクッキー食べてみる?」


「もちろんミニ!」


フンギが、木皿を出して
クッキーを並べるとミニオン君は、皿ごと食べてしまった。


「ごめんミニ。お皿も食べてしまったミニ……。でも満足ミニ!」


何故か胸を張るミニオン君。
フンギは笑いを堪えるのに必死になる。


「だ、大丈夫よ。あなたって面白い生き物だわ。そろそろ淹れ頃ね」


フンギはティーポットを確認すると
カップに入っていた湯を捨て、お茶を注ぐとミニオン君に差し出した。


「ユーティーよ。味わってみて」


「待っていたミニ!」


ミニオン君はカップを手に取り
口元に寄せると、ゆっくりと息を吸い込んだ。


気分が落ち着く、すっきりとした香りだ。


一口飲んでみると、早朝の森の涼しさと
ほのかな甘さを孕んだ、キノコの渋みが広がってゆく。


同時になぜか、
痺れるような感覚もするが気にしないことにした。


「程よく痺れて、爽快感のあるお茶ミニ」


(フフフ。それは麻痺系の毒キノコ成分よ)と心の中でつぶやくフンギ。


すっかり気をよくしたミニオン君は
そこから饒舌になった。


森に入ってきた理由や
ひょんなことからスライム化した経緯。


そして、一太郎やドラゴンとの奇妙すぎる合体事件。


(……ちょっと待った。光合成?)


フンギは途中で手を上げた。


「ちょっと待ってミニオン君」


「どうしたミニ?」


「あなた、光合成もできるの?」


「当然ミニ!」


ミニオン君は誇らしげに胸を張る。

それに対し、フンギは頭の中で思考が入り乱れる。


光合成ができるということは植物?
だとすると保護しないといけないわね……)


「あなたは、一体何者なのかしら?」


確認のために、尋ねるフンギ。


「ぼくは、ミニオン君だよ!」


「……なるほど。分かったわ」


フンギはひとまず
害獣のミニオンとして扱うことを決めた。


もし、植物だとすれば
解毒作用のあるお菓子を持たせるつもりだった。


(う~ん。でも、イメージしていたミニオンとは違うわね……)


学校で習ったのは、獰猛且つ食いしん坊で
キノコの妖精も食べ物として見ていると……。


しかし、ミニオン君は獰猛さより
むしろ愛嬌が優っていた。


(例外の固体かも知れないけど、油断は禁物ね)


そんなことを考えつつ
気づけば閉店時間になっていた。


ミニオン君、そろそろ閉店の時間なの」


「わかったミニ!」


気力を取り戻したミニオン君は、
短い脚で器用にスキップしながら森へ消えていった。


外の霧は不思議なほどすっかり晴れている。


(……迷わず帰れるといいけれど)


フンギはそっと扉を閉め
静まり返った喫茶店で小さくため息をついた。


「さようならミニオン君。さて、少し休憩するか~」

 

ミニオン君が帰っていくのを見届けると
フンギは椅子にふにゃりと腰を落としそのままテーブルに突っ伏した。


「ふ~、疲れた。まさか、
記念すべき最初の客がミニオンだなんて……」


フンギは、前任者からお店を引き継いだばかり。


実のところ、今日が営業初日であった。


彼女はユーの森一帯に点在する
キノコの妖精一族を率いる族長の娘でもある。


族長の娘としての責任は重く
森のキノコを守る訓練の一環として、シャンピニョン遣されたのだ。


キノコの妖精達は、
森に自生しているキノコを害獣から守護するのが本分だ。


このお店は、その活動の一環で
森の中に数店舗ある。


まるでチェーン店である。


キノコを守る仕組みについては
森の魔女に強力してもらっている。


知能を持つオーク、ゴブリン、オーガ
ミニオンなどの害獣が来たら迷わせて疲れさせる。


疲労がピークに達したころ合いで
お店にたどり着く魔法を張ってもらっている。


辿り着いた目的によってフンギの対応は変わる。


偶然訪れた旅人には
疲れを癒す特別なキノコティーを。


害獣が来た場合は
弱毒のキノコティーを淹れる。


それを飲んだ害獣達は体調を崩し
森から帰ってゆくので平和的に解決できるのだ。


そして今日。

フンギが引き継いだ店に現れた
営業記念すべき初来客は、害獣認定されているミニオンであった。


疲れるのも無理はない。


フンギは自分で淹れたユーティー
一口すすると体の芯に染み込むような温かさに、力が抜ける。


「ふ~、ちょっと復活~!」


気を取り直すと、閉店作業へ移った。


棚を片付け、ランプに布をかけ
最後に、代々受け継がれてきた予見の水晶に手をかざす。


水晶は、うっすらと客の姿を映し出す。

 

 

「今日の来客は一件だけで間違いなし。閉店っと」


本当に便利で、外すことは稀。


そのおかげで
食品のロスも少なくて助かっている。


「終わったらアレを読もうっと」


最近の密かな楽しみは、店の日記を読み返すこと。


過去の店主が残したもので
それを参考にシャンピニョンの切り盛りをしている。


特にお気に入りはフンギの祖母のもので
月狼のルーシュの話が特に好きである。


彼はトクノの月狼を率いていた者で
後進にその座を譲った後はヒトに擬態し、世界を旅していたらしい。


旅の終わりに、
偶然たどり着いたのが、このシャンピニョン。


彼は、祖母の第一号のお客様でもある。


そして、保護した子狼のために
しばらく森に住むこととなり、頻繁に店を訪れるようになった。


日記には、祖母がルーシュへ寄せる
淡い恋心がたくさん記されていて、フンギは読むたび胸がきゅんとした。


「おばあちゃんと違って、私の最初のお客はミニオンかぁ……」


しみじみと天井を見上げ、ため息をつくフンギ。

想像していたミニオンとは少し違う。

しかし、ミニオンミニオンである。


光合成できるなんて、面白い奴だけど。まあでも今頃は……」


体調を崩し
再び森に来ることは無いだろう。


「明日は素敵な王子さまが来たらいいな~」


翌朝。

フンギは開店準備の一環として
代々の店に備え付けられた予見の水晶を覗き込んでいた。


うっすら映し出されたシルエットに驚く。


「え、またミニオン?まさかね……」


昨日のあれっきりで二度と来るはずがない。


きっと別の個体だろう
そんな淡い期待は、無情にも打ち砕かれた。


チリンチリン


鈴の音のとともに勢いよく扉が開く。


ミニオン君だよ!」


「い、いらっしゃいませ……」


「今日もキノコティーを飲みに来たミニ!」


本当にあいつが来てしまった…。


フンギはミニオン君の体調が
気になったので確認することにした。


ミニオン君、体調は大丈夫かしら?」


「すこぶる元気ミニ!」


おかしい。


昨日のキノコは麻痺系のもの。


過去の日記を見ても
ミニオンに対して確実に効くとあったはず。


「配分を間違えた?いや、そんなはずは……」


「配分がどうしたミニ?」


「いえ、独り言よ。今日は寒いし、体が暖まるキノコティーにしますね」


フンギは今度こそ効くだろうと
カエンタケをそっとポットに放り込んだ。

湯気とともに立ち上る刺激的な香り。

ミニオン君はごくりとひと口。


「エキゾチックな味がするミニ。体が暖かくなって来たミニ」


「そ、そう……、よかったわ……」


(あれ?効かない……!?)


翌日も。

その翌日も。

さらにその翌日も。


ミニオン君だよ!」

 


「い、いらっしゃいませ……」


ミニオン君は元気にやってくるのであった。

フンギの心は日に日に削られていく。


ついには彼女は、
自分用に精神高揚系のキノコティーを淹れて心を落ち着かせる始末。


ミニオン君って、いったい……」


フンギは学校をトップクラスの成績で
卒業しているため、キノコについての知識は豊富である。


その知識を駆使しても、ミニオン君には効果がないのだ。


フンギは歴代の店主の日記を再度確認することにした。


ミニオンではなく、ミニオン君に対し効果のあるものを探す。


以前読んだとき
フンギの知らないキノコが、そこに記載されていたのだ。


「絶対なにかあるはずよ」


調べること半刻、それらしき記述を発見した。


「あった!」


かつて冒険者の協力で入手したとある珍種の記載。


フンギもそれに倣い、冒険者の手を借り
無事に目的のキノコを入手した。


だが…。


「効果ゼロね」


潔く認めた。


ミニオン君に、毒は通用しない…」


そこで、フンギは彼との会話を思い出してみる。


ミニオン君は鍋用の珍しいキノコを探してたって言ってたわよね?」


そこで更に日記を読み漁ると
百年近く前の日記に興味深い記述を発見する。


「これだ!」


フンギの瞳がキラリと輝いた。

ランプマッシュルーム
仄かな光を放つ、光タケの一種のらしい。


目的のキノコを見つけたフンギは
瞬時に脳裏で、ひとつの策を組み立てる。


「これなら、ミニオン君の来店パターンを変えられるかもしれない!」


フンギは勢いよく立ち上がった。


「よーし、次に来た時は、この作戦でいくわよ、ミニオン君!」


シャンピニョンの静かな店内に
フンギの闘志に満ちた声が響いた。


数日後。

珍しいキノコの情報を得たミニオン君は
ブリテインの王室広報室へ向かったのであった。


************************************


同刻。

シャンピニョンの系列店舗では
ひっそりと、とある引き渡しが行われていた。


「最適なタイミングでお客様が求めるものをベストレートで販売する行商人Xでございます」


涼やかな声が店内に響く。

Xの前に立つのは、淡い緑色の髪を揺らすエルフの女性。

フンギに瓜二つだが
纏う雰囲気はどこか落ち着いており、少し年上のようにも見える。


「私は店主のマニターリ(Manitari)と申します」


「こちらがご依頼の方で?」


Xの視線の先では、
縄でぐるぐる巻きにされた、ひとりのミニオンがいた。


体は茶色、しわしわ、見るからに年季が入っている。


「放せ! こらワシはミニオン王だぞ! この縛めを解かんか!!」


年老いたミニオンは王を名乗り、
じたばたと暴れているが誰も気にしていない。


「そうです。店内で暴れるので拘束しておりました」


「なるほど。では静かにしていただきましょう」


 Xが軽く指を弾いた、その瞬間。

 パキィンッ!

 老ミニオンは、一瞬で氷像になってしまった。

 マニターリは目を丸くしてから、ため息混じりに礼を述べる。


「ありがとうございます。キノコを乱獲するので
森から追い出して欲しいのです。回収費用はお幾らでしょうか?」


「なるほど」


Xは腕を組み、氷漬けのミニオンを観察する。

その目は、獲物ではなく商材を見る商人の目だ。

やがて口角が、ゆっくりと持ち上がった。


「このミニオン、有用な使い道のイメージが降りてきましたので、お代は結構です」


「まあ…。ではせめて、お礼も兼ねて当店自慢のキノコティーを」


「お言葉に甘えて」


Xは丁寧に一礼し、ティーカップを傾ける。

芳醇な香りが立ち上る。


飲み終えると、
氷像のミニオンバックパックに収め、静かに店を出て行った。


森の奥へ。
先ほどイメージが降りてきた場所へ。


そして、不敵な笑みを浮かべ、ひとりつぶやく。


「さて、今回はどのような商いができますかな」

 

※終了後、イベント当日のセリフを掲載しますので、全体のストーリーをお楽しみいただけます。

 

●スタート:ブリテイン広場

ミニオン君)
! みんな、こんにちは
! ミニオン君だよ!
! 集まってくれてありがとう

! 今日、みんなにお願いしたいのは
! 鍋祭りで使う具材のキノコ集めだよ
! 事情を話すので、聞いて欲しいミニ

! この前、ミニオン王が
! ミニオン君が原因で行方不明になったミニ

! 一年振りにスライムから元の姿に戻って早々
! 王様に呼ばれたミニ
! 行ってみたら! キノコ探しを命じられたから
! 玉座に踏ん反り返えらず、たまには自分で探して
! 国民に手本を示せと言ってやったミニ
! すると、王様は怒り出して
! 「もうお前には頼まん、ワシが手本を見せてやる!」と言って
! 護衛もつけずにキノコ探しに行ったミニ
! そして行方不明に・・・

! 護衛の者が探しに行ったら
! 森の入口にクマや魔獣の足跡があったので
! お城は大騒ぎになったミニ
! あの老人が森で生き残れるとは思えないミニ
! 惜しい奴を亡くしたミニ

! そのあと、ミニオンちゃんと鍋の掃除をしていたら
! 宰相が家までやって来て
! 「王様を発見しなければ、貴様を投獄する」
! と脅してきたミニ!

! もう手遅れだって宰相に伝えたら
! 優しいミニオンちゃんが
! 「探した方がいいよ」って言ってくれたミニ

! 仕方ないから、キノコを探すついでに捜索しに行ったら
! 森の奥でお店を発見したわけミニ

! そこは、キノコティーの専門店で
! 何日も通っているうちに
! 店主のフンギさんと仲良くなり
! レアなキノコの情報を教えてもらったミニ
! それはランプマッシュルーム
! 仄かな光を放つキノコ
! 食べたらミニオン君も光るミニ

! フンギさんは、とってもいい人ミニ
! ミニオン君に、体が痺れるような
! エキゾチックな茶を淹れてくれるし

! お店に行った時に挨拶したら
! 「げげ!い、いらっしゃいませ」って
! 引きつった表情を浮かべるところも素敵だし
! まあ、一番はミニオンちゃんだけどね

! 教えてもらった後に
! その場所へキノコ狩りへ行ったミニ
! ユーの森から繋がるダンジョンで
! この時期だけ、そこに通じる不思議なところミニ

! ただ、中は強いモンスターだらけで
! 頭とお尻をかじられたミニ
! ミニオン君では、太刀打ち出来ないので、
! どうか、みなさんの助太刀をお願いしたいミニ!! ありがとう!
! 移動する前にチャットに入るミニ

Hokuto EM Event

, 今日もよろしくお願いするミニ

! それじゃゲートを出すミニ!

※ダンジョン内を進む

●ダンジョン奥1

ミニオン君)
! こんなところに怪しい商人がいるミニ
! ミニオン君だよ!

(X)
! みなさま、ごきげんよう
! 必要な時に、必要な物をベストレートでお届けする
! 流浪の行商人Xでございます
! 本日ご用意したのは
! ミニオン
! エネルギーパック
! ランプマッシュルーム
! 以上3点になります
! お売りできるのは1点のみ

ミニオン君)
! ランプマッシュルームがあるミニ!
! 王様もいるし、エネルギーパックも気になるミニ~
! お高いんでしょ?

(X)
! 通常は5プラチナ頂戴しておりますが
! 事情があり、今日は屈強な冒険者と交換で構いません

ミニオン君)
! 安定の、いつもの流れミニ
! その事情というのは何ニカ?

(X)
! 皆さまは、ハテナ様とグリモンをご存知ですよね?

ミニオン君)
! 知っているミニ
! グリモンのお陰で、酷い目にあったけど
! 光合成やブレスも吐ける、進化型ミニオンになったミニ

(X)
! あなたの場合は、進化というよりも改造でしょうね
! さて、ハテナ様はズバリ言うと
! 異界では、邪と闇の神として崇められております
! 対して、グリモンは正と光の神の使徒です
! そして私は、光と闇の均衡を保つバランサーです

ミニオン君)
! それじゃ、改造されたミニオン君は?

(X)
! 光の勢力の生物兵器といったところでしょうか
! あなたは、クリドラと一太郎の要素が混ぜ合わさっています
! その力は、計り知れません

ミニオン君)
! ミニオン君って、凄い可能性を秘めているミニ!

(X)
! いま、我々の世界は光と闇のバランスが崩れ
! 危機的な状況に陥っています

! 全てが光に包まれた世界というのは、楽しいものではありません
! 分かりやすく例えると
! 全てが平等で、欲求の類が一切無いといった感じです
! 実際のところはもう少し複雑なのですがね
! 説明が難しいので端折ります

ミニオン君)
! ミニオン君から欲求が無くなったら、何も残らないミニ!
! 鍋やキノコに興味が無い
! ミニオンちゃんやフンギさんに興味が無い
! 睡眠に興味が無い
! それはとても楽しく無さそうミニ

(X)
! その通り
! ですから、ハテナ様はこちらの世界に避難したのです
! しかし、光の勢力に見つかってしまったため
! グリモンが派遣されたわけです

ミニオン君)
! ミニオン君は、そんな難しいことより
! ミニオンちゃんと一緒に鍋が食べたいミニ

(X)
! 今日のところは、家に帰って好きなだけ食べればいいじゃないですか
! とにかく、グリモンがこちらの世界に出現したということは
! ハテナ様を害するための工作活動開始を意味します
! 既に各町のアンクを周って
! よからぬことを始めているようですがね

ミニオン君)
! グリモアの本を持って
! 問題を持つ人のお悩みを、より良いものに変えているミニ!

(X)
! そうやって、徐々に浸透してゆき
! 機が熟せば、一気に仕掛けてくるでしょう
! バランサーの私としては、ハテナ様を守る必要がございます
! 最近、屈強な冒険者さまと
! 希少な商品を交換しているのは、そのためです
! ナマコやクマのみなさんは、既に我々の戦力に加わっています

ミニオン君)
! そうだったのか!
! ミニオン君はハテナ様の味方ミニ

(X)
! それは心強いですね

! *Xは味方リストにミニオン君を加えた*

! そういう訳で
! ミニオン君が探しているアイテムと
! 冒険者の交換をお願いします

ミニオン君)
! ランプマッシュルーム一択ミニ!

(X)
! おや?ミニオン王を選ばないのですか?

ミニオン君)
! 確かに・・・
! 無事に連れて帰らないと、ミニオン君が投獄されるミニ
! 悩む・・・
! 王様はついでなんだよな

(X)
! 特別に2アイテム差し上げましょう
! 私の正面にいる方々と交換でどうですか?

ミニオン君)
! 強欲なミニオン君は全部欲しいミニ
! エネルギーパックをフンギさんにプレゼントしたら
! 喜んでもらえそうミニ
! 冒険者半分と交換でどうニカ?

(X)
! いいですとも

ミニオン君)
! 商談成立ミニ!
わーい

(X)
! 来年から、ハテナ様と光の勢力との争いが始まるでしょう
! 私は、ここにいる冒険者様も味方に加え
! グリモンに対抗してゆくつもりです

ミニオン君)
! 選ばれたみんな、頑張ミニ!

ミニオン君はアイテムを回収する

! 全部ゲットだぜ!

(X)
! そう言えば
! ここに来る途中の分かれ道を進んだところで
! お墓を守っている狼さんが助けを求めていましたよ

ミニオン君)
! そうれは助けないといけないミニ

(X)
! ぜひ、言ってあげてください
! 私はこれにて失礼します
! ごきげんよう

ミニオン君)

! サヨナラミニ

※分かれ道の先へ進む

ミニオン君)
! あれがエックスさんが言ってた狼ニカ?
! 話しかけみるミニ
! ミニオン君と光の勢力に対抗する冒険者だよ

(狼)
! ちょうどいいところに!
! 俺はルーシュJr

ミニオン君)
! 何かお困りごとでもあったニカ?

(狼)
! めっちゃある!
! ここは死にかけの俺を助け、育ててくれた月狼の師匠の墓なんだ
! 師匠が大切にしていたキノコが生えてるんだけど
! それがどうやら珍しいものが多いようで
! いろんか害獣がやってきては
! 墓を踏み荒らし、師匠が好きだったキノコを採って帰るんだ
! ミニオンも害獣だけどな!

ミニオン君)
! ひどいミニオンがいるだんね
! ミニオン君は善良なので安心するミニ

(狼)
! 本当か?
! とにかく、俺は師匠の墓を踏み荒らす奴らを許さない!
! だけど、最近は大きなオークが頻繁にやって来る
! 俺じゃ歯が立たないんだ・・・
! 今日も、もうすぐ奴らがやってきて
! 残り少ないキノコを採りに来る
! どうか、この場所を一緒に守ってくれないだろうか?

ミニオン君)
! もちろんミニ!

(狼)
! ありがとう、みんな
! ここで、大勢で戦ったらお墓もキノコもダメになるから
! 奴らが通ってくる場所で待ち伏せしようと思うんだ
! 今からゲートを出すから、移動しよう

ミニオン君)
! わかったミニ

※戦闘場所へ移動

ミニオン君)
, オークの気配がするから注意するミニ

※戦闘終了

ミニオン君)
! みんなのおかげで、欲しい物が全部手に入ったミニ
! 本当にありがとう
! 来年は騒がしいことになりそうだけど
! みんなで力を合わせ、楽しく乗り越えていくミニ!

! ミニオン君は、ミニオンちゃんのところに戻って
! 凍っている王様を自然解凍するミニ
! それじゃまたね!

END

今月のイベント

平素はEMプログラムへのご理解とご協力ありがとうございます。

11月の大和イベントですが、11/23(日) 21:30~に変更となります。

 

詳細については、今しばらくお待ちくださいませ。

 

Riccia