魔法使いドリウス・ドースト (Dryus Doost) は秘薬とスクロールの散乱した大きな石造りのテーブルの上に肘をつき、両の手の指を目の前で忙しくくっつけては離すことを繰り返していた。
アノンがミナックスに寝返ったことで、今やメイジ評議会の威信は地に落ち、組織は完全に空中分解してしまった。かつて、ニスタルが世界をフェルッカとトランメルという二つの鏡像構造に変化させようとしたとき、強硬に反対していたアノンの面影を思い出す。もともと偏屈な男でニスタルとは折り合いが悪かったが、あれは個人的な感情のもつれから反対していたのだろうか?それとも、彼は彼なりにブリタニアの行く末を案じていたのだろうか?彼が優秀な魔法使いであったことは間違いない。我々はもっと彼の言葉に耳を傾けるべきではなかったのだろうか。実際に今日まで世の中の何が変わり、何が救われたと言うのだろう。ブリタニア随一の実力を持つ魔法使いを一人、永遠に失っただけではないか。ドーストはため息をついた。
「番狂わせばかりだ。」
ブラックソーン王には任務を放棄したアノンを待っている時間はなかった。王は苦肉の策によってブラックソーン城の地下にミナックスの魔力を封じ込めた。
タイムロードもまたミナックスの計画を阻止せんとシャドウガードにシルバーゲートを開こうと試みたが、アノンの妨害に抗った結果、悠久の時の流れの中からイオドーンの地を引き寄せてしまった。
軽やかな若い女らしき声が、窓の外から聞こえてくる。
ドーストは窓を閉めようと大儀そうに立ち上がり、分厚いカーテンを開けた。すると、そこにはまだあどけない顔をした金髪のお下げの少女が魔法屋の前で買い込んだ秘薬を抱え、賢明に呪文を諳んじているのだった。ドーストが思わず目を細めたのと、少女が気づいて会釈を寄越したのはほぼ同時だった。
そうだ。これからこのブリタニアの将来を担うのは、メイジ評議会でもなく、ブラックソーン王ただ一人であるはずもなく、あのような若者たちなのだ。ドーストは手招きをして、怪訝そうな顔をする少女を窓辺に呼び寄せて言った。
「お前の知り合いの魔法使いたちを集めなさい。ブリタニアン・スペルを教えよう。」
※ 魔法使いの皆さんは、魔法使いドリウス・ドーストの主催する特別クラスへの招待を受けています。 当日9月22日(木・祝)22時までに、以下の課題に挑戦してみてください。
問題)
以下に述べる呪文音節、ブリタニアン・スペル、思い思いの 妄想 単語を組み合わせてオリジナルの呪文を完成させなさい。
また、作成した呪文の効用を述べなさい。
∽ 呪文音節 ∽
音節(Syllable)/ 意味(Meaning) —————————————— An / 無効化(negate) Bet / 小さい(small) Corp / 死(death) Des / 低下(lower/down) Ex / 開放(freedom) Flam / 炎(flame) Grav / エネルギー、フィールド(energy/field) Hur / 風(wind) In / 発生、創造、原因(make/create/cause) Jux / 危険、罠、害(danger/trap/harm) Kal / 召喚、起動(invoke) Lor / 光(light) Mani / 生命(life) Nox / 毒(poison) Ort / 魔術(magic) Por / 動き(movement) Quas / 幻覚(illusion) Rel / 変化(change) Sanct / 防護(protection) Tym / 時(time) Uus / 上昇(up) Vas / 大きい(great) Wis / 知識(knowledge) Xen / 生物(creature) Ylem / 物質(matter) Zu / 眠り(sleep)
参考文献: Ultima Wiki
日時:9月22日(木・祝)夜10時より開始 場所:ニュジェルムEMホールへお越しください。当日、会場までのゲートを設置します。 ※ ニュジェルムEMホールへはブリテイン第1銀行西側のゲートをご利用ください。
◆ メイジの皆さんがブリタニアに伝わるスペルについて成果を発表し、学び、実践するイベントです。 ◆ メイジとしての実力を試すチャンスです。戦闘準備の上、お越しください。 ◆ 予期せぬ出来事が発生するかも知れません!貴重品はなるべく持ち込まないよう、お願いします。 ◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、 イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。 - イベント進行の妨害、かく乱行為。 - EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。 ◆ 皆さんのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!