第8回 銀蛇自警団出動指令 – 恋するドラゴン

ファントム卿と呼ばれた男は、不意に声をかけられて我に返るまで、暮れなずむ海を背にひっそりと佇む墓石をぼんやりと眺めていた。

「サー・ファントム、そろそろおいとまいたします。」

西日を背に立つ男のメイジ帽が、ひょっこりと傾(かし)いだように見えた。声の主は続けた。

「おかげさまでカーラの葬儀も無事執り行うことができました。彼女の肉親はとうに世を去っておりますが、彼女は私たちの本当の家族のようでした。私たちの妹のためにあなた方がしてくださったことを、私は決して忘れないでしょう。」

ファントム卿の唇は何かを言い淀んでかすかに動いたが、メイジ帽の男は気付かぬそぶりでファントム卿の手を素早く握るとまっすぐに目を見つめて言った。

「困ったことがあればいつでも連絡をください。世の人は私を変わり者だと噂しているようですが、少なくとも自分が至極まっとうだと思っている人間よりは役に立つことでしょう。」

師スーテックはいたずらっぽくほほ笑むと、敬礼するファントム卿の目の前を軽やかなリコール音を残して去って行った。

そんな一連の情景を思い出しながら、ファントム卿は詰所のデスクで頭を抱えていた。 ドラゴンと言うものは、毎日何ストーンもの肉を食し、何ガロンもの水を飲む生き物であることは、その巨体からして想像に難くないのだが、この若ドラゴンの食欲と来たら想像をはるかに超えていた。ブリテインのロイヤル・ガードのカーティスが言うには、ブリテインが暴徒に襲撃された際に、親ドラゴンとはぐれた子どもだと言う。そう、いつもと変わらない昼下がりに、カーティスは突然現われ、ファントム卿にこの若ドラゴンを押し付けて風のように去って行ったのだ。

「恐れながらサー、ブリテインを混乱に陥れた責任の一端はあなたにもございます!私は暴徒の収監手続きで手一杯なのです!銀蛇自警団の団員の中にはきっとドラゴンの飼育に明るい者もおられましょう?市民としてあなた方は協力を惜しむべきではない!」

ファントム卿はため息をついた。ブリ南の肉屋も若ドラゴンを伴ったファントム卿がベーコンの一枚に至るまで、在庫を残らず買い占めてしまったものだから、当分の間店を閉めると言う。自らの貯金をはたくことはやぶさかでないにせよ、ただでさえ物資が不足している昨今、いつまでもこのような目に余る行為を続けるわけには行かないだろう。

「仕方がない。こんなに早く師スーテックに助力を仰ごうとは思っていなかったが……。」

ファントム卿は真新しい羊皮紙を広げ、インク壺を引き寄せた。


日時:5月24日(木)夜10時より開始 場所:サーペンツ・ホールドのカウンセラーギルド (六分儀座標: 153o 11′S, 115o 44′E) ※二ジェルムEMホールよりゲート設置予定

◆ 平日の定期イベント(毎月第3木曜日、※今回は都合により第4木曜日 夜10時予定)の第8回となります。 ◆ ミッションを受け、自らの足で調査、情報収集を行い、レポートにまとめて提出します。 ◆ イベントチャンネルVSS(#なし) にお入りください。 ◆ 予期せぬ出来事が発生するかも知れません!貴重品はなるべく持ち込まないよう、お願いします。 ◆ 船をお持ちの方はぜひご持参ください。また、お持ちでない方の同乗にご協力いただけると助かります。 ◆ 本イベントは階級を定め、貢献度に応じて定期的に団員の表彰を行うポイント制のイベントです。 ◆ 今回は初心者向けの内容となっております。初めての方もお気軽にご参加ください。お待ちしております!

お知らせ サッシュの授与を下記の日程で行います!今回の配布は2011年11月17日、2012年1月19日、2月16日、3月22日の回に参加の方、および前回の配布時に受け取れなかった方が対象となります。混雑を避けるため、できるだけ下記の日程にお越しいただけますよう、皆さまのご協力をお願いいたします。

配布日: キャラクター名 A~I 5月25日(金)

キャラクター名 J~R 5月26日(土)

キャラクター名 S~Z および上記日程に受け取れなかった方 5月27日(日)

配布時間: 22:00~24:00の間 配布場所: ブリティッシュ城内サー・ファントムの詰め所