第4回 ロイヤル・ブリタニアン銀蛇自警団 活動報告

ロイヤル・ブリタニアン銀蛇自警団 団員諸君!

不審船を経由してのアリエナイヘイブン社への潜入作戦は熾烈を極めたが、諸君一人ひとりの勇気ある戦いのおかげでどうにか並み居る敵を鎮圧できた。肉体的にも物質的にも消耗戦となった今回のミッションは、我が銀蛇自警団の今後の在り方そのものにも多くの課題を残すこととなった。
ともあれ、まずは私からの心からの感謝を述べたいと思う。本当にありがとう!
さて、第4回のミッション報告は当日の激闘を物語る団員達の叫びから聞いてみよう。そう、まさにその日は歴史に残る、
- 9月19日中秋の名月の戦い(sparkling団員)

となったのである。
- 倍返しだ!!(bobby(FFB)団員)
- しかし、資材はあっても大砲を撃つ訓練を受けていないのですが大丈夫ですか?(Airleen(FFB)団員)
- 矢が尽きるほどの激闘に意識が飛びかけました。^^(Gouy団員)
- 生き残るには組織的に戦える部隊として訓練が必要だと感じた。(Musashi団員)
- 燃えあがったガンダムGUNDAM団員)
- 「だんちょーなげーよっ トイレが近い年寄りにはつらかったよっ!」ヽ(><;)ノ(nemu団員)
- あまりの眠さに心がおれt。。。。(kottan団員)
- 団長のHPゲージすら危険な域に達していたその時、私だけ動きが止まってしまった。不気味な化け物どもと戦う団員達の姿も見えなくなってしまった。(Hayabusa団員)
- こんな日があっても良いですよね。(匿名希望団員)

いいかどうかはわからないが、とにかくしばらくはゆっくり体を休めてもらいたい。あと、なるべくトイレは我慢しないように。体に悪い。

さて、活動報告に移ろう。

今回回収レポート: 44冊

嬉しいことに新たにFFBの諸君も団員に迎え、かろうじて前回を上回るレポート回収率となった。今後もぜひ、この調子でがんばってもらいたい。
次回のミッションは今日までの反省点を踏まえ、銀蛇自警団を機動力だけでなく、統率力のある部隊として生まれ変わらせるべく、ドリルを含めた実習のみを行う予定だ。戦闘準備は特に必要ないので、ぜひ気軽に参加してもらいたい。
なお、これまでの経緯が把握できておらず、話について行けないという声を多く聞くが、諸君ひとり一人がかけがえのない団員であり、戦力である。何も気に病むことなく、レポートには率直に感じたことを書いてもらえればと思う。

では、今日はいつもと少し趣向を変えて、小説風のnana団員のレポートで、一日の動きを振り返ってみることにしよう。後日聞いたところでは、紛失したと思われたスカートも無事戻ってきたそうだ。

nana

◆アリエナイヘイブン社の施設とガーゴイル技術者
まず最初に、我々が潜入を果たしたアリエナイヘイブン社の施設の様子と、そこに幽閉されていたというガーゴイル技術者について検証して行くことにしよう。
- 設備や人員などがなく工場には見えなかったということと、Degonisが私たちが現われてblackrock elementalとSlasherが倒されるのを見てから出て行ったことは不自然な点です。(Eleria団員)
- 気になるのはプロトタイプの数が多かったことだ。本来なら試作型というのは、正規の量産品を生み出すためオーダーメイドであったり専用の調整をされるものであるのが普通である。(Eiku団員)
- 警備が無人機のみBE/BG混成部隊、廃棄処分といわんばかりのプロトタイプBE部隊、実験生物と思われる檻の解放。それも「さぁどうぞやってください」といわんばかりである。(ARBOL団員)
- 兵器を製造、調整するそういった類の施設には見えなんだのじゃ。もっと計器とか発電機とかあっても良さそうなものじゃが…。(Jimmy(FFB)団員)

これらは鋭い指摘である。果たして今回我々が“工場”と呼んだ施設は本当に工場であったのだろうか?確かに南北に延びる施設内部はクリーンルームさながらに整然としており、ブラックロックの欠片すら見当たらなかった。我々が“工場”という言葉の響きから感じる雑然としたイメージからはおよそかけ離れていた。
- あの施設全体が、ワームのような生き物を育て、守っておるように見えたのじゃが。兵器工場ではなくワームの飼育場?とすれば、ブラックロックの結晶がワームを育てておるのか、ワームがブラックロックの結晶を育てておるのか…。後者に見えましたのう(Jimmy(FFB)団員)

では、あの施設はワーム、あるいはブラックロック結晶体の飼育場に過ぎなかったのだろうか?ワームの部屋が左右に並ぶ通路のつきあたりには、大きく口を開けながら見えない壁に阻まれた侵入不可の洞窟が存在していた。何名かの団員が周辺を調べたものの、通路やスイッチの類は発見できず、やむなく我々はその手前にある東側に通じる更に細長い隠し通路へと侵入したのだ。あの洞窟の奥に更に恐ろしいものが存在していた可能性は?2階部分、地階部分があった可能性は?なぜならば、我々があの日あいまみえたガーゴイル技術者のデゴニスは、施設内のブラックロックの存在を明言しているのだ。間もなく施設を守っている“結界”は崩壊し、すべてはブラックロックもろともボイドの亜空間の塵と消えるであろう、と。これはあの施設のどこかにブラックロックの貯蔵庫があったことを示唆してはいないだろうか。

また、デゴニスがガーゴイル族であったことは注目すべき点だが、さらに施設の建築様式に着目した団員もいた。
- 第一に工場の建築様式から見てもおかしい。ブリタニアに根を張る悪しき組織によって建てられた工場なら当然、我らの目にも馴染みのある建物となるんじゃないかと思うが、件の工場はデザイン及び建材から備品まで丸々ガーゴイル様式だった。これは我らと敵対中の組織がテルマーに起源を持つ事を意味してないだろうか?(pelu団員)

つまり、我々が追い続けた敵はガーゴイルかもしくはそのゆかりの者である可能性が高い。しかし、一方でデゴニスの態度から、彼らが決して一枚岩ではないことも見て取れる。
ということは、我々は不覚にもガーゴイル同士の諍いに巻き込まれ、その片方に加担してしまったということなのだろうか?考えたくもないことだが、脱出はもとより、施設の破壊とブラックロックの飛散もすべて、デゴニスの想定内の出来事であったのだろうか?
不思議なのは脱出用のriftはとっくに準備できていたのだから、デゴニスはいつでも脱出できたはずだ。それにもかかわらず、決して安全とは言えない施設内に我々がいる間、留まっていたのはなぜなのだろうか?
- 全ての機材類を運び出し、情報を漏らさないようにblackrock elementalたちが全て処分されることを確認したかったのだと思います。(Eleria団員)
- 既に放棄されており、我々をおびき寄せるための餌でしかなかったようだ。(Hiroaki団員)

ただし、デゴニスのこの不思議な行動を、好意的に解釈する団員もあった。
- よしこさんの結果を見届けて、あっしらに情報をくれやした。義理堅いガーゴイルでやんす!(Molook(FFB)団員)

事の顛末を見届けるためか、我々に何らかのメッセージを残すためか。では、後者であるとすればそのメッセージとは何だったのだろうか。デゴニスは、
- 既にブラックロックを利用しようとして何か惨事を経験しているような節も見受けられた。(Koumei団員)

本当にそうかも知れない。だからこそ、共存こそすれ、否定したところで何も始まらないという言葉を我々に託したのかも知れない。しかし、言葉とは裏腹に彼がしたことは決して穏やかではない。長い年月をかけ、執念で工場内から船上へriftを開通させ、我々をおびき寄せ、施設の破壊に加担させたと思われるからだ。
- デゴニスとその仲間の持っている、riftを作る能力と今回ブラックロックゴーレムやきもい虫などの駆逐した代償として、結果的には破片が空間に漂うことになったということは、疑いたくはないが団員の中に内通者か、もしくは敵側が団員として紛れ込んでいる可能性がある。(nebiros団員)
- ここまでのブラックロック騒ぎで我々はいいように利用されている感が否めない。(Sam団員)

内通者については憶測に過ぎないとはいえ気になる話だ。もはや状況は力で押すだけではどうにもならなくなって来ていることは認めざるを得ない。
- blackrockのような危険でありレアな物質を取り扱うための免許制度や危険な物の製造を制限する法律など、まずは制度・法整備を行うべきです。そして法を根拠に資源や技術をコントロールしていくことが望ましいと思います。(Eleria団員)

これについては実は既に水面下で法制定に向けての動きがある。今月末の評議会で何らかの発表があるだろう。また、Chromeミノック首長の話では、ミノックは採掘者ギルドと契約を結んでおり、その技術の向上に日々努めているとのことだが、最近ブラックロックの欠片が発掘されることが多くなって来たと報告を受けているそうである。
- 相変わらず鉱山などに撒き散らされてるのでとても危険なものという認識は薄れてきてる(liavelt団員)

それは憂慮すべき事態だ。市民にブラックロックに対する正しい知識を身につけてもらうため、技術者のリストアップを早急に行い、各地へ講師を派遣するための体制作りも急務であろう。

ではここで、まるで未来を予見していたかのような、Eleria団員のレポートをご紹介しておこう。

Eleria

ブラックロック結晶体と謎の生物
施設内に話を戻し、次にそこで目撃されたブラックロック結晶体とワーム状の生物、およびその関係、生態、そして目的について見て行くことにしよう。
- 「あの蟲たちはブラックロックの毒素を体に取り込んで死んで奇麗な砂にしてくれるの。」(Namida団員)
- 戦闘中にも虫は骸などから血を吸い養分を得ているようだった。虫に血を吸わせることがrift作成やBlackrockを育てることに繋がるのだろうか。(Misto団員)
- ナメクジ状の生き物の能力も、さまざまなものを取り込み回復する過程をブラックロック精製に利用していると考えられないだろうか。」(Sam団員)
- クリスタルはブラックロック結晶体でマジンシアから削り去られたもので間違いないだろう。純度の高い結晶があのワームの餌ならばそれから更に生物濃縮される結晶の純度はいかほどのものだろうか。(ARBOL団員)
- デゴニスはこの工場には『結界』が施されていると言っていたからだ。そうなるとあのクリスタルは『工場の結界』、そのパワーを担っていたとも考えられる。そのクリスタルを守護するための虫達だったのではないか。(Happy団員)

何名かの団員の仮説はブラックロック結晶体とワームの共生関係を示唆している。注目すべきはワームの名前である。
- その虫についてライキュームの図書館で調べてみた結果。
(Zooxanthella: 褐虫藻)
海産無脊椎動物と細胞内共生する渦鞭毛藻類の単細胞藻類の総称で、熱帯、亜熱帯に生息する海産無脊椎動物の細胞内に共生している。おそらくブラックロックのエネルギーを吸収してほかの生物に寄生せずに巨大化して単独で生息してしまっていると思われる。血を吸う特性からBloodwormに似ている。(Christina団員)
- この工場の中はナイトサイト装備をしているにも関わらず暗かったです。褐虫藻虫に光を吸い取られていたのではないでしょうか。(Greem Puffer団員)

Christina団員によれば、“Invertebrate”(ワーム小)は単なる無脊椎動物という意味で、何の生物かの特定は難しいだろうと言うことだ。しかし、少なくとも“Zooxanthella”(ワーム大)が褐虫藻、ないしそれに似た生態を持つ生物であり、便宜上その名前をつけられたのだとすれば、褐虫藻の代表的な宿主が造礁サンゴであるように、造礁サンゴ、すなわちブラックロック結晶体が褐虫藻にあたるワーム大からの“光合成産物”によって栄養を摂取して成長している可能性は極めて高い。 一方ARBOL団員はこの関係を“生物濃縮”と称した。そう、つまり、“フン”であるが、ワームの副産物こそブラックロックのパワーを濃縮した何かであるという見方である。
ニューマジンシアで我々が多数のブラックロック結晶体を発見したとき、周辺にワームの姿はなかった。つまり、既に完成されたブラックロック結晶体が持ちこまれたと見るべきであろう。 - Arienai Havenのものとされる工場には、小部屋にクリスタルが大量に置かれていた。ここから、New Maginciaにクリスタルが運ばれていたのは、ほぼ確実だろう。(Leaf団員)

忘れてはならないのはニューマジンシアに運び込まれたブラックロック結晶体には無残にも削り取られた跡があったことだ。つまり、そこにはアリエナイヘイブン社の意図しない行動を取る者が我々以外に確実にいる。性急な判断は危険だが、デゴニスの仲間である可能性はないだろうか。
さらに重要なのはアビスの徳の神殿に常駐していたデゴニスが保有する究極の技術が何で、何がそこで行われていたかということだ。以下にご紹介するHappy団員のレポートで、その点について今一度原点に立ち返って考えてみることにしよう。
いずれにしてもワームとブラックロック結晶体の間には何らかの関係があり、それがブラックロックのパワーの増幅を意図したものであり、ひいてはそのパワーがBEやありとあらゆるブラックロック兵器や“結界”の動力となっていたことはほぼ間違いないだろう。

Happy

◆新世界の創造とムーンストーン
さて、デゴニスらガーゴイル技師たちと何らかの事情で袂を分かち、我々が追い続けている黒幕の真の目的は一体何なのであろうか。pelu団員が指摘したように、アリエナイヘイブン社のものと見られる施設はガーゴイル建築様式によって建てられていた。そしてそこはテルマーにある“諸王の墓”に酷似していた。
- ここのアリエナイヘイブン社の空間も、諸王の墓と同じ空間を裏ムーングロウのような閉鎖空間を作ってコピーし、固定したと思われる。彼らは裏世界を完全に再現しようとしているのか?(Christina団員)

現時点では仮説の一つに過ぎないが、すなわち新世界の創造である。その思想自体が極めて危険な匂いがする。
また、気になるのはマユラの良心と呼ばれる女性が持っていたムーンストーンの存在だ。それは彼女がデゴニスから入手したものなのか、あるいはアリエナイヘイブン社の施設に潜入時に密かに入手したものなのか。彼女はそれについて多くを語らなかったが、閉鎖された空間内に難なくムーンゲートを開通させることができたのだから、それ相応のパワーを秘めたものであることは否めない。
ここで、ムーンストーンをはじめ、新世界創造についての情報を網羅したChristina団員のレポートをご紹介しよう。もともとムーンストーン自体ブラックロック由来と言われているが、かつて、Sakuraという破片世界が誕生した際の伝承の中に登場する“a blackrock felucca moonstone”こそ、マユラの良心が現在所有しているムーンストーンに近いものなのかも知れない。
- その不思議な力を見ると、ブラックロックそのものが世界を作っているのかもしれない…などと考えてしまう。(Lethe団員)

本当にそうかも知れない。

Christina

◆番外編
実は、銀蛇自警団にはいくつかの新聞社の記者が潜入していると言われている。今日の番外編では2社の実力派の記者らのレポートをご紹介しよう。ZagZag記者とARBOL記者である。三面記事にも定評のあるARBOL記者は、巻末にワサビに関する情報を寄せてくれたが、ブリタニアにおける農業カルテル問題にも言及せねばならなくなるので、紙面の都合上残念ながらここでは割愛した。続きが気になる団員はぜひ、EMリワードホールで直接彼のレポートを手にしてもらいたい。

ZagZag

ARBOL

◆総括
慌ただしいばかりでなんともまとまりのない報告になってしまったが、ご覧の通り今回も粒よりのレポートが集まった。ありがたいことだ。
今年は猛暑となったが、その関係で前回のミッションでは体調を崩した者が多かった。このところは朝晩めっきり冷え込むようになったが、どうか風邪などひかないように気をつけてほしい。 Molook(FFB)団員、新鮮な豆の塩ゆでをありがとう。これはビールに実によく合う。JUNK団員はケーキをありがとう。どうも最近体が重いのでほどほどにしないといけないな。alianrhod団員からは赤い葉っぱを頂戴した。これは経費節約のため、詰所で育ててみるのもいいかも知れない。Misto団員、シェリーへのレポートと差し入れをいつもありがとう。どうか皆あまり気を使わないでくれ。しかし、酒の差し入れがまったくなくなったのは気のせいだろうか?
では、いよいよベストレポーターの発表だ。いつものことながら選考に難儀したが、もちろん、これ以外にも優れたレポートがたくさんあったことを付け加えておく。
そして、いつも詳細なログを取ってくれるChocolate団員、エンサイクロペディアを編纂してくれるHiroaki団員、ありがとう。紙面の都合でウェブサイト上に掲載はできないが、EMリワードホールに展示しておくのでぜひ諸君には足を運んでいただき、一読をおすすめする。

ベストレポーター(アルファベット順)
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alianrhod団員
ARBOL団員
Chocolate団員
Christina団員
Eiku団員
Eleria団員
Happy団員
Hiroaki団員
Jimmy(FFB)団員
Koumei団員
Leaf団員
Misto団員
nana団員
nebiros団員
pelu団員
Sam団員
ZagZag団員

展示レポート(アルファベット順)
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Airleen(FFB)団員
bobby(FFB)団員
Molook(FFB)団員

最後はalianrhod団員の異国情緒あふれるレポートで本日の報告を締めくくるとしよう。
それでは諸君、次回のミッションでまた会おう!

alianrhod