ロイヤル・ブリタニアン銀蛇自警団 “死者の呼び声” 活動報告

ロイヤル・ブリタニアン銀蛇自警団 団員諸君!

今回のミッションでは生まれてこのかたない、実に不思議な体験をした。
我々はあの時、タイムトラベラーと化して時間旅行を体験していたのだろうか。それとも強烈な幻覚作用によって半ば夢を見ていたのだろうか。その証拠に今回はログや画像の保存ができていなかったという団員がなんと複数名存在した。不運にも事故に遭遇された団員諸君におかれては、気落ちすることなく次回以降、変わらぬ気鋭のレポートを寄せてくれることを期待している。
さて、今回は調査レポートというより諸君の体験レポートを堪能させてもらった気がしている。そして多くのレポートが単なる体験の羅列に終わらず、我々の生が様々な犠牲の上に成り立っていることを感じ取り、ベアトリーチェという少女の気持ちに寄り添おうとしたものだったことをとても嬉しく思う。
- 今回の調査では、図らずも、以前の混乱した世界を目の当たりにすることとなったが、多くの尊い犠牲の上に我々の今があるのだと、再認識する機会になった。(Hiroaki団員)
- 過去の過ちから学び、今を改める。私達は警告されていたのかもしれませんね。でもね。実際はそんな大げさなものではなく、ただ、昔話を聞かせたかっただけなのかもしれませんよ…?御霊らが「私達を忘れないで…。」と。(匿名希望団員)

では、早速活動報告に移るとしよう。

今回回収レポート: 43冊

第一期の団員の復帰なども後押しし、今回は前回の回収レポートを3冊上回る43冊となった。喜ばしいことだ! この調子でこれからもよろしく頼む。

◆ アンデッド侵攻と交錯する過去
さて、今回の一連の事件はスカラブレイに複数出現したriftと火災、そしてHorance's minionなるアンデッドの侵攻に端を発した。 - (・∀・)oノ進撃!!(・∀・)oノ進撃!!(Lollipop団員)
- お友達の黒熊さんと、二匹でぶるぶるしてたくま。だぶるぶる…(Kenneth団員)

いちはやくアンデッドの討伐に馳せ参じてくれた団員諸君には心より御礼申し上げる。その甲斐あってスカラブレイにおける被害も最小限に食い止められたことを確信している。まずは一日の動きをBob Jr団員のレポートで振り返ってみることにしよう。

Bob Jr

ここまでを振り返って気付いた者もいることと思うが、過去のスカラブレイの歴史を紐解くと、似たような出来事があったことがわかる。また、この件に関しては非常に緻密かつ秀逸なレポートが何冊か寄せられており、誌面の関係上ここに全部はご紹介できないが、マラスのEMリワードホールの方に展示しておくので時間のある者はぜひ、直接出向いてもらえればと思っている。
- 過去のスカラブレイの出来事の中で、今回の一連の出来事と類似している歴史と重なる部分があり、全てが合致している訳ではない事で少々頭の中が混乱していますが…(匿名希望団員)
- 昔の中国の話に似たような話があったような記憶があるのだがタイトルが思い出せませんでした。なんだかもやもやする。(liavelt団員)
- 確かに美談なのだが…『これは一体、いつの話なのだ?』過去なのか、未来なのか?(Lord of the Abyss団員)

……ふむ。中国なる国にも同じような伝承があるとは興味深い。もしや、その国は飛び散った不死の宝珠の破片のひとつなのかもしれない。また、Lord of the Abyss団員によれば我々は繰り返される歴史の中におり、今回の出来事はまさにこれから繰り返されるはずの出来事だと言うのだ。
ここで、事の真偽を探るべく、ライキュームにて文献を調査してくれたMoonglow首長 Jimmy団員のレポートをご紹介しよう。

Jimmy

このように今回の出来事は、平行世界が、そして過去と未来が交錯した結果発生したような気がしてならない。では、このような時空の歪みは何によってもたらされたのか?他でもない、“rift”によってであろう。

◆ riftの考察
riftとは何ぞや?
その根本的な疑問に答えてくれる資料や文献は現時点では存在しない。しかし、過去に“次元旅行”という著書を著した偉大なる魔術師は、私の記憶が確かならば、ブラックソーン王が名誉ゲートを修復するにあたり、調査隊を編成して現地に赴き、riftとムーンゲートの間に何らかの関連性を見出し、調査を行ったはずだ。
その偉大なる魔術師の著書、“次元旅行”をあらためてここにご紹介しよう。

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Dimensional Travel: a Monograph 次元旅行
by Dryus Doost, Mage
魔道師 ドリウス・ドースト著

*日本語訳はブリカツ殿よりお借りしました。ありがとうございます!

 ムーンゲートは生身の身体を場所を超えて世界を超えて、さらには次元を超えて移動させうるものであるが、本論文ではその世界構造を歪める仕組みや詳細を扱ったものではない事を予め断っておこう。

 本書ではわが国の民に共通して不思議な特性を示す事について報告したい。

 青いムーンゲートが遠くの土地へと運んでくれる事はは古くから知られており、ゲートを潜った際に事故にあったという話は聞いた事もない。だが特定の者は次元を超えての旅する事のできる黒いムーンゲートを潜る事ができない事は一部の者に知られるのみだった。

 以前、高名な魔道師であり貴族でもあるロード・ブラックソンとの対談の中で彼は、魔術研究の結果 黒いムーンゲートを潜れぬ人々は総じてエーテルの保存に問題があるのだと語ってくれた。任意の次元の中のある物質が多重次元に存在するエセリアル物質の一部に過ぎないと仮定すれば、既に存在する次元には同時に存在し得ないのは明らかだというのだ。

 多重次元に何らかの形で同一存在がいるのだと考えてくれてよい。ロード・ブラックソンは自らもその一人なのだと仄めかしていた。それは別の次元へ渡る事はできないという事だ。なぜなら彼は既にそこにいるのだから。

 これは驚異的な発想であり、より詳細な研究が待たれる。因果律エーテルの分離を引き起こす際に人のエセリアル構造をも分離する事は、既に専門家の中では周知である。これは白いムーンゲートで時間旅行する際のの基本的な機構なのだ。

  過去の自分と出会う事が別の意味で危険なのだろうが、その存在によって時間旅行が妨げられる事はない。同一時間上で様々な構造が生まれていく事をエセリアル構造は防いでいる事から、なんらかの剛性を備えているのだろう。

 時間と因果律の関係が さながら蜘蛛の巣の如きであるのであれば、次元配列は堅い結晶構造だと言い表す事ができるだろう。。ロード・ブラックソンのように多重次元配列に存在する人が黒いムーンゲートを用いて別次元を訪れうるようになるのは、次元の結晶構造全体が完全に同調した時のみだと言える。

 何ゆえに一部の者のみ多重結晶配列内に同一存在がいるのかについては、この貧弱な理論においてはそのようになるのだとしか言う事ができない。だが、いつか誰かがこの難問を解き明かし啓発の光を注ぐに違いないと私は身勝手ながら確信しているのだ。
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実に興味深い文献であると同時に、著者であるドースト先生は黒いムーンゲートによって次元旅行が、白いムーンゲートによって時間旅行が可能であることを当然のことのように肯定している。 - 仮に我々が遭遇した出来事が過去のものとリンクしている、ということであれば、“rift”には空間を超越するだけでなく、もう一つの力があることになります。そう、時間を超越する力です。(Bob Jr団員)

つまり、ドースト先生の言うところの青い、黒い、そして白いムーンゲートのすべての特徴を併せ持ったゲートこそ、riftであるということが言えないだろうか?
- とんでもない時代の、とんでもない存在が、我々の住む場所に現れ、脅かす日が来るのだろうか。(Sam団員)
- しかしこの過去の事件を、現代の冒険者追体験させることに、一体何の意味があったのか?(匿名希望団員)

この一連の事件が仕組まれたものであったなら、ただ我々に追体験をさせるためだったとは考えにくい。
- この事件をみるにriftから流れ出た力が過去の再現または似たような出来事の「本来なかった選択肢」を選ばそうとした可能性がある。(ARBOL団員) - この現象を引き起こしている犯人はこの世界を自分の都合のいいように書き換えようと実験をしていたのではないかと思われる。(Sherry団員)

運命は変えられるのか?
何者かが我々を利用し、すべての破片世界の運命を操作しようとしたとは考えられないだろうか?
ここでalianrhod団員による、近未来を予見しているかのような物語をお読みいただこう。

alianrhod

“rift”に関してはアリエナイ・ヘイブン社が一定のコントロール力を持っていたはずだ。
- スカラブレイの牧場で、このレポートを書いていると、馬たちが興味深げに寄ってきやした。器用に動く唇で、ページを食べようとしやしたが、あっしが「ベアトリーチェのことを書いてるでやんすよ」というと、皆、時々覗きにくるものの、誰も悪戯をしなくなりやした。彼らは何か知っているのでやんしょうか。できれば話を聞いてみたいものでやんす。(Molook団員)

見えざる者は誰なのか。いずれにしても我々はむやみに拳を振り上げることなく、踊らされてはならないということが言えるだろう。

◆ ウィスプとゾーリニア
今回、“rift”によるものと思われる不可思議な出来事に遭遇した我々であったが、もうひとつ、ウィスプを呼び出し、取引を行うという非常にめずらしい出来事を目の当たりにすることになった。結果、我々は一人の少女をむざむざとウィスプの手に渡すことになってしまったのだが。
- 少々頭が足りないのか後先考えないところがあるが、それくらいでないとスカラブレイはとんでもないことになっていたに違いない。(Golden Poo団員)
- 現スカラ首長にはベティへ相応の称号なり追贈して欲しいと願う。(pelu団員)
- しかしWispが女好きとは知りませんでした。気をつけます。(EPSILON団員)

ベアトリーチェの犠牲については仕方なかったと見る向きも多く、あるいは英雄視する声も多い。しかし、一見冗談としか思えないYew首長 EPSILON団員が言っていることが、実は一番核心を突いてはいないだろうか?
そもそもゾーリニアとは何か?
なぜ今回ウィスプは情報ではなく、生身の人間を欲したのか?
あるいはあれはウィスプに似て非なる別物であったのか?
そして、今後我々がアリエナイ・ヘイブン社や見えざる者と対峙する時、ゾーリニアは我々の敵となるのだろうか、あるいは味方となりうるのだろうか?
- 既にマラスやトクノ島など様々な世界があることは知られており、更には無数の並行世界があると言われている。しかし、直接的に世界をまたいで干渉を行おうと言う者ものは少ない。その中からブリタニアにウィスプという影を送り込み、情報を収集しているゾーリニアは少々不気味な存在であるように思える。(Eiku団員)
- ウィスプはこちらの世界のあらゆる情報に興味を示し欲している。たとえばデスパイスの表にいるウィスプも情報を欲して取引をもちかけてくる。それと同じようにベアトリーチェ自身をゾーリニアに招き入れ、あらゆる情報を得る手段としたのではないだろうか。(R'Lyeh団員)

謎は尽きることはないが、ここでベアトリーチェへの深い敬愛の念に溢れたRicard団員のレポートと、今後の我々の活動のヒントとなりうるSkara Brae首長 Let's Dance団員のレポートを、二つ続けてご紹介しよう。

Ricard

Let's Dance

ベアトリーチェは奪還できるのか?
- そしてこのクロエもまたベアトリーチェとの血縁のある人物なのではないか。(Phoenix団員)

ベアトリーチェと瓜二つで、同じ装備品を身に着けていたというクロエ。これは我々に示された一筋の希望であるのかも知れない。

◆ 番外編
ブラックロック取扱認定技術者資格授与式
- Greebas!! あんた! 王に余計なこと言ってないでしょうね? 授与式でなんだか睨まれちゃったわ!(Lio Leia団員)

先日は40名もの優れたブラックロック取扱認定技術者が、とりわけ当銀蛇自警団より多く輩出したと聞いて私も非常に喜んでいる。諸君がその知識と経験を生かして今後もますます活躍してくれることを願っている。

・団長rift発生源説
- これは、時空の歪みを引き寄せる団長の存在があってこそだったのではないか。(J団員)

う、うむ?
確かにスカラブレイの“The Shattered Skull”はお気に入りの酒場のひとつではあるが……。

ディープインパクトはもともと誰も背中に乗せない説
- 我々は探索するときは馬かまたはラマそしてドラへ騎乗するのが常です。かのレンジャーは徒歩でした。もちろん足もあったので幽霊でもありません。(Musashi団員)

こ、こらっ!
美談を台無しにするんじゃない!

◆ 総括
さて、まとめに入ろう。
今回もベストレポーターは選出しないが、活動報告に掲載したレポートを含め、いくつか私が個人的に光るものを感じたレポートをEMリワードホールに展示しておくので、時間のある者はぜひ直接出向いて目を通してみていただきたい。もちろん、他にもたくさんの優れたレポートがあったものの、誌面とスペースの関係上、割愛させていただいたことをここにお断りしておく。
(アルファベット順)
alianrhod団員
Bob Jr団員
Chocolate団員
Eiku団員
Jimmy団員
Let's Dance団員
Lord of the Abyss団員
Ricard団員
R'Lyeh団員

rift、ウィスプ、蝋人形館の主の捜索、我々に課せられた課題は多い。すべての謎を解明すべく、我々はふたたびサーパンツの地に集うことになるだろう。それまで束の間、私も独自に情報収集の旅に出る予定だ。諸君におかれても私が留守の間、変わらずブリタニアの平和のために、日々、精進してほしい。

それでは諸君!
次回のミッションでまた会おう!