八月の鯨

prologue

「これがそうか……。」

砂浜に打ち上げられた奇妙なクリーチャーの死体を目の当たりにして黒いシュラウド姿の男はひとりごちた。 先日の評議会でも問題提起されたと聞いているが、どういうわけかここ、ブリタニアでは標本を保存する技術が発達して来なかったのだ。何らかの理由があって技術が失われたのだろうか? いや、何者かが故意に闇に葬ったのかも知れない。男はいつぞやユーのクリプトで繰り広げられた蝋人形たちの狂乱の宴をぼんやりと思い出していた。
目の前のクリーチャーは真夏の陽の光を吸収してすでに異臭を放っている。サージョフリーの書簡に添えられたへたくそなスケッチを、男は口の端に幾度となく浮かぶ笑みをこらえながら眺めていた。

「特徴はつかんでいる。」

あいつが戻って来たのだ。

モビィ・ステラが。

さざ波が立ち、一瞬だけ潮の香りが濃くなった気がした。

男はもう笑ってはいなかった。

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日時: 8月13日(土)夜10時より開始
集合場所:サーペンツ・ホールドのカウンセラーギルド(六分儀座標: 153o 11′S, 115o 44′E)
※ 当日はニジェルムEMホールより集合場所までゲートを設置します。

ブリタニア各地の沿岸で異常事態が発生しています! タウンクライヤーの情報にご注意ください。
◆ 当イベントは銀蛇自警団のリバイバルかも知れませんが、レポートの提出は任意です。
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