B-9 ~税関を封鎖せよ!

「ジュリア、ジュリアなのかい?」

少し湿り気を帯びた温かな風が運ぶ香しい匂いがジョフリーの鼻をくすぐった。一面に咲き乱れる花畑の向こうには、ややくすんだ青にオレンジ色の絵の具を流したような細長い雲が浮かんでいる。

懐かしい友人の姿にジョフリーは胸と目頭に何やら熱いものがあふれるのを感じたが、自分が二日前から髭を剃っていなかったことを突然思い出してうろたえた。その時だった。

ゆっくりと顔を上げたジュリアの目線の先には、コンポジットボウを背負って歩くレンジャーの姿があった。あの日、彼はかの王のアミュレットを携え、探求の道に入ったはずではなかったか。

シャミノの首にも、手にも、銀色に輝く蛇のアミュレットはなかった。

ジョフリーははじかれたように二人に向かって走り出した。吸い寄せられるように、ゆっくりと、着実に縮む二人の距離とは対照的に、ジョフリーの脚は泥のように重く、二人の姿はどんどん小さくなって行く。

「シャミノ!」

声を限りにジョフリーは叫んだ。

「ジュリア! やめろ……! 彼を連れて行くな! 待つんだ、待ってくれ!」

二人は花畑の中で手に手を取り合い、ジョフリーに背を向けてゆっくりと歩き始めた。

「シャミノ!」

ありったけの力を振り絞り、ようやく追いついたジョフリーの伸ばした手がシャミノの肩を捕らえた。

振り向いた二人には顔がなかった。

Special thanks to Medieval Ghost!

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日時:10月11日(金)夜10時より開始
場所:ブリテイン市民広場(六分儀座標: 7o 54′S, 11o 10′E)
※当日は二ジェルムEMホールよりゲートを設置します。

◆ ロイヤルガードの新設精鋭部隊、B-9は無事初陣を飾ることができるのか? ベインドラゴンオーナーの皆さま、テイマーの皆さま、もちろん、メイジ、戦士の皆さまのご入隊も大歓迎です!
◆ シャミノは一体どうなってしまうのか?! 来る10月19日(土)開催予定のライブイベントのサイドストーリーが展開します。
◆ イベントチャンネル22nd Liveにお入りください。
◆ 予期せぬ出来事が発生するかも知れません!貴重品はなるべく持ち込まないよう、お願いします。
◆ 円滑なイベント進行のため、皆さまのご協力をお願い致します。